Aazbu Tailor Crest

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のま塾 ウェブキャンパス①

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「私がCrest店長のまであ〜る!」同世代の方には懐かしい名告りとともにのま塾(スタッフ向け)の始まりです。初回内容は民明書房刊のテキスト『メードトゥメジャー大全 のまメソッド 技編』からです、押忍!

※麻布テーラーでは正規のスタッフ教育をマスターテーラー陣がカリキュラムに沿って担当しています。こちらは飽くまで何かのパロディです、そこんとこよろしく!

今回はCrestのお隣Ginza 3rdの重久店長にお願いして若手2人にお手伝いに来てもらいました。左の篠原君がモデル、右の益子君がカメラマンです。ご協力感謝です。

「オーダー体験を楽しんでいただく」という社長メッセージに則り初回は季節柄ご注文の多くなるパンツのフィッティングに触れてみます。

篠原君からプレーンフロントのパンツしか穿いたことがないと聞いたのでリバイバルのワンプリーツでフィッティングを行いました。

こちらくらいプリーツが畳まれていれば一先ず良しですね。もしフロントプリーツとサイドポケットが開いていればゆとり量が不足しているサインですのでその時はサイズアップを検討しましょう。

紳士服業界ではプリーツのことをタックと呼ぶ人が非常に多いのですが、プリーツとタックとダーツはそれぞれ異なる処理です。紳士服ではタックパンツを想定していませんので呼び方を混同しても形状としてはプリーツパンツで認識されます。それ故に問題が表面化せず是正もされないというのが問題ですね。

さて、お客様には意識せず普段通りに穿いてもらっている状態から始まります。フィッターが主導して股グリから合わせて行きますよ。

私の右手の位置が股グリ。その位置から上が股上、下が股下です。手順としてはウエスト位置(ベルト位置)よりも股グリの位置を確認することが先決です。こちらは大事なポイントが集中していますのでウェブキャンパスではなかなか先に進まないと思います。詳しくはクレストオープンキャンパスの際に実技でレクチャーします。参加希望のスタッフは自店店長の承認を受けて受講申し込みしてくださいね。

ちなみにのま塾は「心」(コンサルティング)「技」(フィッティング)「体」(コーディネート)「智」(ノリッジ)の各スキル向上によって顧客の文化的な幸福を『衣』の面からサポートできる人材の養成を目的としています。

話を戻しまして着せ付けの要点を言いますと、それぞれのパンツには本来想定された穿き込み位置がありますので先ずはその位置で穿いていただきましょうということです。

例えば浅めのベルト位置(低めのウエスト位置)を優先する場合、そちらに準じて股グリ位置が下がることでヒップが弛んで見えます。本来ヒップのゆとりである幅広の部分がワタリ(太もも廻り)に落ちているのですから当然ですよね。

その場合は股グリの位置を正とした状態でパンツ上端から床までを計測します。

次に実際想定されるベルト位置までパンツを上げ下げし、そちらの位置を正とした状態で同じ様に計測します。そしてその差寸が股上出し詰め補正量の目安となります。

理論上、こちらの手順で採寸したパンツは尻グリが食い込まず、お客様本来の股下の長さを活かして作られたものになることが分かるでしょう。

正しい位置で穿く。最小限の補正で最大の効果を得るための大前提ですね。

また、当然ながらパンツウエストの寸法はこちらの位置(実際にベルトを装着する位置)での計測値とします。この後に股下を計測しますので穿き込み位置は股グリを優先させた位置に戻してください。

それでは軽く裾元のクリースラインを整えてからシルエットの調整に入ります。私は測定の正確さを優先して裾を外に折り返していますが、内に折り込んだ方が本来のシルエットに近くお客様心理としてもより丁寧に感じられるでしょう。

次にラインどりです。美的な観点からするとポイントは膝です。私の右手がお客様の膝頭の位置。そして左拳1つ分上が膝幅指定位置の目安です。実際の膝関節より高い位置で意図的に括れを作ることで膝下がスラリと長く見える視覚効果が生まれます。

補正用のピンで幅を詰めていきます。膝幅を詰めますと当然その周辺一帯も自然な流れで詰まります。私は右脚のピンワークを7時半の位置に行います。この様にすると正面から見ても真横から見てもピンが姿見に映りません。実際の補正に準じたピンワークですと内外両側の縫い目に沿ってピンを打つ理屈になりますね。

ワタリ幅はヒップとの兼ね合いを見て。十人十尻、フィッティングのコツが色々ある部分です。そして膝から下はストレートかテーパードかをお好みで。こちらは裾幅と股下の長さとが連動する部分ですのでご提案のしどころでもあります。いい感じにシルエットがキマったところでキメ顔をもらいました。

海外スナップやショップスタッフの着装傾向として裾幅細め股下短めを強調したパンツラインやスーツ×素足風革靴のタウンユース的な着こなしがあります。リアルなビジネスユースのそれとはまた趣旨が異なりますので採寸経験が少なくビジネスユースのお客様とのイメージ共有がうまく図れないうちは着こなしの楷書に徹底しても良いと思います。基本が出来た上でのアレンジの方が装いに深みが出ますのでね。

続きましてはパンツのオルタレーション(寸法直し)です。洋服直しの場合はリペアとは言いませんのでご注意を。太った痩せたにアジャストさせたり、昔のたっぷりしたラインを今風にリカットしたりを承ります。ちなみにお持ち込みいただく際はクリーニングしてからがエチケットです。そういう配慮が自然にできるお客様は素敵ですね。

依頼内容で多いのは体重の増減によるウエスト出し詰めでしょうか。ゆとり量は4時半の位置辺りで確認します。真後ろの6時の位置だけでみると骨格的に窪んでいる部分ですので詰め過ぎる恐れがあります。また正面の12時の位置はお肉があるので押さえれば詰められるのですが屈むと膨らんでしまう部分でもありますので立ち姿勢だけで判断してしまうとこちらも詰め過ぎる恐れがあります。

詰めの様子を見るために敢えて大きめのパンツを穿いてもらいました。以前穿いていたパンツはちょっと太くて股下も長かったな、というケースです。

既に裾上げがなされた状態の股下を折り返して詰めるのは案外仕上がりのイメージがし難いものです。

その様な時は裾口の仕上げを活かしたまま脚の中ほどを詰めることで仕上がりを再現します。

膝上あたりで生地を重ねて折り込みます。

そのままパンツ総丈を計測します。こちらの数値ともともとのパンツ総丈との差寸が詰めの分量となります。股下を出す場合はこちらと反対の操作です。お好みの裾口位置になるまでベルト位置を下にずらしてもともとのベルト位置との差寸を計測するわけです。

厳密な数値を見るには折り込んだ部分の始まりと終わりの位置にピンを打ち、その間の距離を計測するとよいでしょう。

次回は上衣の袖丈着丈胴回りに関連したフィッティングの簡単なコツをお伝えします。考え方や見せ方は今回の要領と同じですので勘の良い人はどうするのかもうお分かりですね。

野間剛

 

 

 

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