今年はスリーピーススーツ。#2

前回のブログで、「スリーピーススーツ」がトレンドであることを書きました。スーツというルールに制約があるアイテムで、もう1つ誕生したトレンドがあります。それは、「ニットウェアとのレイヤードスタイル」です。

今年のピッティウオモでも多く見られた、ニットベストやニットカーディガン、Vネックニットなどをスーツやジャケットのインナーとして合わせる、クロージングウェアでのニットでのレイヤードスタイルです。着こなしのアクセントとしてだけではなく、程よいリラックス感も演出できます。また、手持ちのスーツやジャケットに買い足すだけで、今風コーディネートが完成します。

そんなトレンドを背景にした「スーツ専用のニットカーディガン」を作りました。

¥12,000+税 ネイビー/グレー

見た目はベーシックなハイゲージのニットカーディガンながら、メリノウールの中でも特に繊維が細く上質で美しく整えられたEXTRAFINEメリノウールを使用し、身頃を12ゲージ、袖を14ゲージと異なるゲージで仕上げたユニークなニットウェアです。袖を身頃より細い糸で仕上げることにより、ジャケットの中でもたつかず、快適な着用感が得られます。

スーツのベースカラーに合わせて、あえてネイビーとグレーの2色しか作りませんでした。ビジネスシーンでの着用を考えて、スーツと同色でスリーピーススーツのように見えるようにしても良いですし、下の写真のようにコントラストを付けてオッドベスト風に合わせてもまとまり感は損ないません。

また、本来であればベストデザインのほうがインナーとしては機能的ですが、オフスタイルの着回しを考えて、これまたカーディガンに絞りました。もちろん、インナーとしての着心地という機能性も考えています。身頃を12ゲージ、袖を14ゲージと異なるゲージで仕上げました。

さて、ゲージという聞きなれない言葉が多数出してしまったので少しお勉強です。ゲージとは編機の針の密度を表す単位で、1インチ(2.54cm)間に針が何本あるかを表しています。このニットでいえば、身頃の12ゲージとは1インチの中に12本、1mの中に約480本針がある計算になります。5ゲージ以下はローゲージと呼ばれ、7~10ゲージはミドルゲージ、12ゲージ以上はハイゲージ、ファインゲージと呼ばれています。

ですから、このカーディガンは、ハイゲージコンビネーションとてもいうのでしょうか?これ、地味ながら凄いアイディアだと思いませんか??地味な企画なので、誰も褒めてくれないので、自画自賛するしかありません(笑)。

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