ビジネスウェアにトレンドは必要なのか。

ビジネスウェアにトレンドは必要なのか。

昨日、恵比寿にある人気ピッツェリア「ミケーレ」に行って来ました。名門シャツ地専業メーカーのカンクリーニをマネージメントする日本ツウのこの二人が、東京で一番おいしいナポリピッツァは「ミケーレ」だ。ナポリより美味しいからと太鼓判を押されてのリサーチです(笑)。

正式店名は「アンティーカ ピッツェリア ダ・ミケーレ」と、とにかく長い名前ですが、食べログなどには「ダ・ミケーレ」という名前で掲載されています。ここは、世界中でナポリ本店と東京の恵比寿店と福岡店だけという、何故か日本の方が食べるチャンスが高いというお店(笑)。窯はもちろんのこと食材もナポリ直送。飛行機を乗らなくても電車でナポリが味わえます。

ナポリピッツァに珍しく薄めの生地は、ボリューム満点も見た目と反して食べやすかったです。イタリア人が薦める本場の味、ご興味のある方は是非リサーチへ。

 

さて、イタリアといえば、ピッティウオモ。前回のファブリックトレンドに引き続き、製品化されたピッティウオモでのトレンドをおさらいしようと思います。これから、お作りいただくオーダーの参考していただければ幸いです。

 

「グレー&ブラウンの台頭」

根強い人気を誇っていた定番色ネイビーの存在感が薄くなる一方、濃淡さまざまなグレーとベージュからブラウンを組み合わせるスタイリングが存在感を増しました。クラシコイタリアの定番「アズーロ エ マローネ」といわれるネイビーとブラウンの色の組み合わせが影を潜めた印象です。日本のビジネスシーンにおいてはブラウンがベースカラーにはなりにくいので、スーツをグレー、コートをベージュにするなどのスタイリング新鮮だと思います。

「英国カントリーパターン」

ヘリンボーンやグレンプレイド、ハウンドトゥースと言った英国のカントリーサイドの柄が拡大しています。クラシック化の進行といえど、テーラードウェアの柄はスポーティというのがピッティ潮流。日本のビジネスシーンにおいては、オンオフの着回しが付加価値となるジャケットやアウター・コートでの着こなしが賢明だと思います。特にヘリンボーン柄のコートは、どのブランドでも展開していたほどの重要パターンになります。ここ数シーズンのトレンドであったブークレや大きな柄は縮小傾向かも。

「英国調ディテール」

英国ムードやサルトリアのテクニックの打ち出しとして、チェンジポケット、シングルのピークドラペル、襟付きベストやダブルベスト、スラックスのプリーツ入りやベストレスなど英国をイメージするディテールを多用するブランドがさらに拡大しています。日本のビジネスシーンにおいても馴染みやすいトレンドだと思いますので、今シーズンはこんなディテールにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。麻布テーラーの人気のドレスジャージ―ジャケットでもこのような新ディテールも追加しました。

ビジネスシーンで活躍するテーラードウェアに、これらのトレンドを意識する必要はないかも知れません。ただ、我々は街を闊歩しているビジネスマンが、制服化したスタイルが停滞したままで、ビジネスウェアを楽しんでいるようにはあまり見えないというのが寂しい。。。清潔感と信頼感という品格がありながら、「洒落っ気がある個性」がにじみ出るビジネスウェアをご提供するための、「洒落っ気がある個性」のサンプル提案として、これらのトレンドも活かしていきたいと考えています。麻布テーラーのスタッフの皆さん、自身がトレンドをまとうことだけで本質的なことを見失い勘違いしないようにご注意ください。私自身も注意いたします(笑)。

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