今、絶対推しの生地教えます!♯２

先日、気心の知れた友人達との飲み会の席で「最近の上月さんのブログを読んでいると、何か楽しそうじゃないよ。」と指摘されました。私はこの業界には珍しく、SNSはこのオフィシャルブログしか行っていないので、このブログで私の様子を知る仲間も多いと聞きます。

バレた(汗)。。。どんなに多忙でも、一週間に一度は自らの言葉で嘘偽りなく書いているこのブログ。何せ、わがままで正直な私なので、文章にもその気持ちが出ていたのですね。45歳にもなれば、仕事も家庭も色々とあるのは理解していながらも、とにかく気分の悪い出来事が重なっていたのです。

友人曰く「俺たちは、上月さんのブログを毎回楽しみにしているのは、上月さんが紹介してくれる商品に興味を持つのは、上月さんがいつも楽しそうだからだよ。麻布テーラーのお客様も絶対そうだと思うよ。」。その時に目が覚めました。ついつい私らしくなく、誰かの目を気にしてつまらないことで真面目になりすぎていたのかな？！目が覚めたように、2件目はクラブ(綺麗なお姉さんがいるところじゃないとこの方)に行って踊りまくりました(笑)。

洋服はとても楽しいもので、私は洋服を通していつも幸せな気持ちになっています。それを伝えるために私はクリエーティブディレクターをしています。これからも、いやこれからは、その気持ちを忘れずに楽しんで仕事をしたいと思います。

さて、相変わらず私的ダイアリーが長い私のブログで申し訳ありません。これも調子のバロメーターです(笑)。本題は、麻布テーラーのディレクターとして今シーズンに皆様におすすめしたい生地を数回にわたってご紹介する「今、絶対推しの生地教えます!」をお送りします。第2回目は「ドーメル」です！

～機能美という言葉が相応しいトラベラーファブリック～

【EXEL BLUE】 100%WOOL

ドーメル社は、1842年にイギリスから毛織物を輸入してフランス国内で販売することから始まった、現存する世界最古の服地商社です。ドーメル社の服地は、イギリスのハダースフィールドにある傘下の織物工場にて、最高品質の服地を作り続け、80か国以上に供給され世界的な評価を受けています。麻布テーラーは、ドーメルでは数少ないストレッチ素材「エクセル」の新クオリティであるS120’sで柄別注。通常の2倍ものよこストレッチ性をもつ柄出しは難しいとされている中で、ドーメルの技術と麻布テーラーの感性により誕生した、モダンなグレンチェック柄です。ラグジュアリー感がありながら、着用時にストレスを感じにくいストレッチ性を併せ持つ、現代のビジネストラベラーに相応しい服地が完成しました。

自らのビジネストラベラーの経験を活かしたミラノウニカで行った私の肝いり別注です。ド―メルのフランスらしいフェミニンさと麻布テーラーのブリテッシュらしいトラデショナルらしさが融合した自信作です。

ちなみに、ミラノのトップサルトリアであるA.カラチェニにも、ド―メルのバンチブックが展開されていました。そんな名門テーラーから新鋭テーラーの麻布テーラーまで信頼を勝ち得ているド―メル。その背景には、歴史に甘んじるだけではなく、EXEL BLUEのように時代に合わせて進化していく姿勢に共感しているのだと思います。そのドーメルに別注させていただける私も幸せを感じます。これも役得ですが、やっぱり洋服は人を幸せにしてくれます。この服地でスーツをご注文してくれるお客様が多ければ、これもまた幸せです(笑)。