COOL, COZY, CLASSIC
“麻布テーラーの根幹にある
「3C」が色濃く表れたコレクションです。”
高木 渉さん
話してくれたのはこの方達
仕事の装いにスーツを必要としない職場も増えてきた昨今。スーツの在り方にも、変化が訪れている。麻布テーラーの新モデル『クラッシーア ドバンス』はまさしく変化を象徴するもので、イメージビジュアルを見ても、ユニフォームとしてのスーツでないことは一目瞭然だ。言うなれば遊び着としてのスーツ。ドレス識者の懇談を通じて、遊び着としてのスーツの魅力、麻布テーラーだからできる“自分だけのスーツ”の愉しみ方を探る。
高木 ワイドなピークトラペルの『クラッシーアドバンス』は、モードのエッセンスを取り入れた新型のジャケットです。ウエストは高く、絞りも利いている。スーツを趣味として着る人が増えている中で、クラシックという軸は保ちながら、遊びに着ていけるモデルを──と、企画しました。
綿谷 ビジュアルもとりわけ遊びの雰囲気ですよね。主人公の男性は、今まで通り007のイメージ。職業不詳なんだけどいたるところに別荘を持ち、世界中を飛び回っているというキャラクター。今回は、コート・ダジュールの洒落たレストランへ女性とバイクで──というオーダーを元に描きました。ラフ時点ではタイドアップ姿だったんだけど、中はTシャツにしてほしいと言われて直した。遊び着のスーツというものを真剣に考えているんだなぁ、と感じましたね。麻布テーラーのビジュアルには必ず女性が登場するので、それも色気があっていいですよね(笑)
千葉 インナーにニットを挟んで、首元にネッカチーフを巻いて──なんて着方も洒落ていると思います。足元にはスニーカーやエスパドリーユを合わせて、軽やかに。
綿谷 葉山が似合いそうだなぁ。
千葉 映えますね(笑)。最近はオフに着るスーツを求めるお客様が増えているのを、肌で感じます。
綿谷 ボクはいつも遊びみたいなものだからスーツを着なくていいんだけど、銀座のバーに行くときなんかによく着て出掛けますよ。スーツを着るだけで印象よく見えるんだから、日頃着ない職種の人こそ着ればいいのにと思っちゃう。
高木 おっしゃる通り。実は麻布テーラーには、クール、コージー、クラシックからなる“3C”というテーマがあるんです。コージーとはまさに遊びや親しみやすさを意味するもので、常にこの3つを意識して製品を企画しています。今回はとりわけこの3Cの要素が色濃く表れている。トラッカージャケットも然りです。
千葉 パンツと共布で作れば、これもある意味スーツです。ドレスに限らず、幅広い装いの提案が可能なのが麻布テーラーの強み。サイズも決まりはないので、自分だけの理想を形にしてほしいですね。