#ジャケットかブレザーか?

#ジャケットかブレザーか?

「ジャケットとブレザーの違いは何ですか?」オフィスカジュアルの注目度が増す、クールビズ前になると、度々お問い合わせいただきます。厳密には、日本でいうジャケットは、スポーツジャケットやスポーツコートと呼ばれるスポーティな替え上着のことで、同じ生地で作ればスーツとなります。一方のブレザーは、金属ないし貝釦付きのスポーティな替え上着。要はほぼ同じような意味合いになります(笑)。

歴史から紐解いていくと、シングルブレザーは、ケンブリッジ大学セントジョンズカレッジのボートクラブ「レディ・マーガレット・ボートクラブ」のユニフォームのジャケットの赤い色に由来するという説。ブレイズ(燃え上がる炎)のような深紅のフランネルのジャケットがブレザーと呼ばれました。また、ダブルブレザーは、英国の戦艦ブレイザー号の乗組員が着用していた軍服に由来するという説もあります。カレッジスポーツと英国の海軍軍服という、スポーツ要素とフォーマル要素の相反する起源こそが、ブレザーの用途を広がっているにはないかと推測されます。よって、ブレザーはジャケットという替え上着の中では、最も着回し力あるアイテムなので、ワードローブに1着あると大変便利であることは間違いありません。私が講師をしている日本フォーマル協会でも、日本のプロトコールでは昼の略礼装(慶事限定)として、ブレザー&スラックスが認められているので推奨もしています。ご本人着用のシーンとすれば、結婚式・結婚披露式・結婚式の2次会・同窓会・お宮参り・七五三などで着用できます。 そして、トレンド観点からもブレザーは外せません。現在発売中のMEN’S EXのタイトルを見て頂ければ一目瞭然。私も取材を受けて少し語っておりますね(苦笑)。

では、ジャケットの本場でもあるイタリアでは、どんな着こなしをしているのか?? 実は、イタリアではメタル釦のネイビーブレザーよりも、貝釦のブレザーやナット釦のネイビージャケットが定番的に着用されているイメージです。

もちろん、トレンドの祭典であるピッティウオモのブースでは、きちんとメタル釦のブレザーの露出が多いのは間違いありません。

私も久しぶりに先日ブレザーをオーダーしました。グレースラックスと合わせてクラシックに、リゾルトの15周年ブラックジーンズに合わせてカジュアルにと、多彩に楽しみたいと思います。着回し力あるブレザーは、出張の多い私には頼りになる相棒のなりそうです!麻布テーラーでは、生地やデザインの他、芯地や仕様等の仕立方法とディテールの組み合わせで、お客様の個性を引き立てる様々なフィーリングのブレザーが仕立てられます。こちらも参考にしていただけますと幸いです。

最後に、ブレザーといえば、カリスマデザイナーの林さんとジーンズとブレザーというテーマで対談しました。やや、マニアックな内容となっていますが、なかなか読み応えがあります。林さんとリゾルトとの関係性が始まったのは、実はピッティウオモでもありました。数年にわたりブースを出展していることからも分かりますが、海外でもリゾルトのジーンズは人気だと聞きます。6月のピッティウオモ用に、林さんから麻布テーラーでブレザーをオーダーいただきました。林さんモデルが欲しいようであれば、お問い合わせください。そっと生地品番やモデルをお教えいたします(笑)。

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