上月のきづき #成人式スーツは、初めて自分をプロデュースする日。

上月のきづき #成人式スーツは、初めて自分をプロデュースする日。

先日、日本フォーマル協会の検定1級講座の講師を務めるという、毎年トップクラスに緊張するお仕事がありました。40人を超える受講者の、99%がフォーマルに係わるお仕事をされているプロで、麻布テーラーの店長も数名参加しています。プロに教えるという事は、私はそれ以上にプロに徹しないとならないので、それなりに準備に時間を割きます。フォーマルの奥深さと難しさを改めて知ることで、自分自身も勉強にもなっています。

最近はその流れなのか、フォーマル関連の取材依頼も増えておりまして、古き良きアメカジ文化に軸を置く『2nd』さんや、クラシック紳士服のバイブル『MEN’S EX』さんからもお声がけをいただきました。

メンズフォーマルの世界で私が“ちょっとだけ認知されてきた感”を勝手に噛みしめております(笑)。

そんなフォーマルの話題が続く中で、やっぱり毎年この時期になると気になるのが 成人式スーツ。人生で最初に“自分のスタイル”を選ぶイベント。ここで選んだ1着が、一生残る写真に刻まれるわけです。そう考えると、既製品で済ませていいのか問題が出てきます。サイズは“近い”だけで、本当に“似合う”とは限えりません。フォーマルのルールを知らずに選ぶと、後でアルバムを見返したときに「なんでこのスーツを選んだ?」と未来の自分に説教される可能性すらあります。

実は昨年、うちの息子も成人式で麻布テーラーのスーツを仕立てました。そのとき彼が選んだのが、オリーブグリーンのダブルスーツ。完全に私のDNAを受け継いでいます(苦笑)。“メジャーじゃなくてマイナーを選ぶ”あの性格。ネイビー・グレー・ブラックという3大メジャー色をスルー、シングルや3ピースをスルーしてダブル。あれを見て、「やっぱり上月家の血は避けられんのだな。。。」と妻が一言。 息子の承認を得て、成人式スーツ撮影の様子を。私も含めた家族写真を撮ったのですが、カメラマンさんに「お父さんポーズが慣れていますが、何をされている方?」と(汗)。

成人式スーツは“ただ派手にすればいい”というものではなく、フォーマルの基礎(ルール) × 個性 (パーソナリティ)× 今っぽさ(トレンド)この3つのバランスをとるのが、実はめちゃくちゃ難しい。そして、それができるお店が実は多くないと思います。麻布テーラーがそれを得意とする理由は単純で、若いスタッフが多いのに、全員がフォーマルの基礎を正しく理解しているからです。麻布テーラーでは、全店舗に日本フォーマル協会のフォーマルスペシャリスト検定の資格を持ったスタッフが在籍しています。お客さまの晴れ舞台に間違いのない一着を提案するためでもあります。

若い世代の「自分らしさ」を尊重しながら、“社会に出ても使える大人のスーツ”として成立させる。この絶妙なラインを、麻布テーラーは毎年地味に、そして確実にやり続けているんです。

ブランドバリューや広告より、“現場のスタッフの力量”によって差がつくのがオーダーの世界。だからこそ、麻布テーラーは、成人式を“ただの記念日”で終わらせません。ここから先の人生でも着られる「最初の正装」を作るサポートをいたします! さて、そんな息子のスーツ姿に影響されないわけがない。と言いたいところですが、私自身は“父としての矜持”があります。今季私がオーダーしたスーツは、カノニコのホームスパンライクな素材。ほどよくカントリーで、柔らかく、季節感のある味わい。で、色は??

まさかのオリーブグリーン。息子に感化された?結局のところ、親子揃って“マイノリティを選びがち”という遺伝子が隠しきれなかったという話です(オチ)。

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