大人の定番 チェスターフィールドコート
みなとみらい店のブログをご覧いただきありがとうございます。
スタッフの鎌田です。
12月になり、街には少しずつ“年末の気配”が漂い始めました。
イルミネーションが灯り、忘年会の予定もちらほら聞こえるようになり、
冷たい風に背中を押されるように“そろそろ本気でコートを選びたい季節”がやってきました。
そんな時期だからこそ、「長く着られる1着を」改めて見直したくなるものです。
今年、私が改めて良さを感じたのが――
”チェスターフィールドコート”という気取らず、圧倒的に上品なクラシックコート。
トレンドに左右されない佇まい、スーツにも私服にも馴染む懐の深さ、
そして何より「大人の雰囲気が自然と出る」という魅力が詰まっています。
今回はそのチェスターフィールドコートについて、
・歴史
・シングル/ダブルの違い
・おすすめ生地
をじっくり紹介していきたいと思います。
【チェスターフィールドコートの歴史】

―――紳士の外套の原点―――
チェスターフィールドコートが誕生したのは、19世紀イギリス。
名前の由来は、英国貴族チェスターフィールド伯爵。
当時、男性の正装は”フロックコート”が一般的でしたが、伯爵がそのフォーマルウェアを屋外用にアレンジし、より現代のコートに近い形へと進化させたのが始まりと言われています。
◆それまでのコートとは違った点
19世紀初頭までのオーバーコートは、肩が張り、装飾も多く、どちらかといえば”防寒マント”に近いものでした。
しかしチェスターフィールドコートは、
・余計な装飾を排したシンプルなデザイン
・スーツの上に自然に馴染むシルエット
・比較的細身で、屋内にもそのまま入れるスマートさ
これらを兼ね備えた革新的な存在でした。
◆ベルベットカラー(別珍)

チェスターフィールドコートを語るうえで欠かせないのが、ベルベットカラー(別珍の上襟)。
”なぜわざわざ違う素材の襟を付けるのか?”
ベルベットカラーには、興味深い歴史的背景も語られています。
一説によると、フランス革命でギロチン処刑された貴族たちを悼むため、イギリス貴族が黒いベルベットの襟を身に着けたことが起源とされています。
上襟のベルベットカラーは、追悼の意を込めての”喪章”と同時に、”貴族の証”として知られていました。
こうした物語性を踏まえると、チェスターフィールドコートのベルベットカラーは、単なる装飾を超えて”静かな品格”を象徴とするディティールとして受け継がれているといえるでしょう。
ただしフォーマル度が非常に高いため、現代では見かけなくなった仕様でもあります。
◆シングルとダブル、どちらが正式?

歴史的にはシングルブレストが最もクラシックとされています。
ただし、防寒性や風格を求める紳士の中でダブルブレストも徐々に普及し、現在ではどちらも”チェスターフィールド”と考えられています。
麻布テーラーみなとみらい店でもシングル・ダブルの両方のサンプルをご用意。
それぞれの特徴について触れていきます。
【麻布テーラーのチェスターフィールドコート】
麻布テーラーが考えるチェスターフィールドコートは世界を駆け巡るビジネスマン「ジェット・セッター」がコンセプトです。
ジーンズなどのカジュアルアイテムとの相性も考慮し、短めのコート丈でコンパクトな仕上がりになっているのが特徴です。
もちろん基本的にはクラシックデザインがベースとなっているため、ビジネス、フォーマルシーンにも相性は抜群です。
前身頃が一枚裁断で仕立てられており、ダーツによって体に合うシェイプを形成。自然な丸みを感じさせる立体的な丸みのあるシルエットも特徴です。
◆シングルブレスト

シングルのチェスターフィールドコートは、最も汎用性が高い王道スタイル。
ビジネスからドレスアップまで幅広く対応し、シルエットもすっきりしているため”初めての1着”として選ぶ方がとても多いです。
・無駄のないミニマルな見た目
・ボタンを留めた時の直線的なライン
・スーツにもニットにも合わせやすい気品
まさに”現代の紳士服の基準”となるコートです。
◆ダブルブレスト

一方でダブルは、迫力と重厚感を併せ持つ存在。
クラシックな雰囲気が強く、肩の見え方やフロントの重なりによって”上級者の1着”という印象になります。
・正統派の堂々たる佇まい
・防寒性が高く冬本番に強い
ブリティッシュテーラリングらしい力強さ
スタイルに深みを与えたい方におすすめのモデルです。
【スタッフ厳選 おすすめ生地】
◆国産ウール×カシミア混生地 ¥66,000(tax included)

まずご紹介したいのは、麻布テーラーのチェスターフィールドコートをスタートプライスでお仕立ていただける国産生地です。ウール80%・カシミア10%・ナイロン10%の混紡生地で、程よい軽さと柔らかさを両立。手触りにもさりげない上質感があり、カシミアがブレンドされていることを考えると、この価格は正直”とてもお得”です。
ウールのしっかりとした保温性に、カシミア特有のなめらかさが加わり、オンオフ問わず活躍する1着に仕上がります。
初めてチェスターに挑戦する方にも、自信を持っておすすめしたい生地です。
◆Lanifico Luigi Colombo(カシミア 100%) ¥159,500(tax included)

続いては、説明不要の”名門”Lanifico Luigi Colombo(ラニフィーチョ ルイージ コロンボ)のカシミア100%生地。
触れた瞬間にわかる、”吸い込まれるような”なめらかさは同ブランドならでは。思わず生地見本をずっと撫でていたくなるほどの柔らかさと軽さが魅力です。
定番のネイビー、チャコールグレーから冠婚葬祭でも活躍するブラックなどのお色をご用意しています。
Lanifico Luigi Colomboはイタリアを代表する高級生地メーカーで”世界最高峰のカシミア”と称される品質を誇ります。なめらかさ・光沢・軽さ、そのすべてが別格の仕上がり。
一度袖を通すと「これが本物のカシミアか…」と納得してしまうような、圧倒的な着心地を体験できます。
【長く愛せる1着を今こそ】
チェスターフィールドは、150年以上続く紳士服の王道。
静かに存在感を放つそのデザインは、まさに大人のためのアウターとも言えます。
シングルの端正さも、ダブルの重厚感も、あなたのスタイルをワンランク引き上げてくれるはず。
仕上がりには約5~6週間ほど頂いております。
「今シーズンはちょっと出遅れたかも…」という方もご安心ください。
チェスターフィールドコートは、流行に左右されない定番アイテムです。
来シーズン、寒さが訪れた瞬間にすぐ羽織れる1着を今のうちに仕立てておくのも、良いと思います。
コート選びで迷っている方は、ぜひ一度店頭でお試しください。
歴史ある1着が、冬の装いを確かに変えてくれます。
麻布テーラーオリジナル木製ハンガーが新発売
大切なスーツを、より美しく、より長く着ていただくために、麻布テーラーから、理想を形にしたオリジナルハンガーが登場しました。
肩のラインにぴったり沿うよう設計された立体的なカーブと、程よい厚みの肩先が、ジャケットの型崩れをしっかり防止。
素材には温かみのある天然ラバーウッドを使用し、見た目にも上品で高級感のある仕上がりです。パンツ用のバーには滑り止め加工を施し、ズレ落ちやシワも心配ありません。
クローゼットに並ぶ姿まで美しい、こだわりの詰まった一本。仕立ての良いスーツには、それにふさわしいハンガーをぜひお試しください。
【UPCYCLE HANGER】
¥6,490

【駐車券サービスのご案内】
ご利用金額により駐車サービス券をお渡しいたします。
お買い上げ金額¥20,000(税込)未満で1時間無料、お買い上げ金額¥20,000(税込)以上で2時間無料となっております。

提携駐車場は麻布テーラーみなとみらい店のあるクロスゲートの地下2階の駐車場です。
是非ご利用ください。
azabu tailor / 麻布テーラー
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