私の新作スーツ

大連から届きました。

前回髙梨君にも書いてもらったソレです。

いざ出来栄え。

「チェックでダブルってどうなのよ…」って思ってたこともあって、そんな浅学な持論をもってお客様とお話していたら
「いや、チェックはチェックでもタテの柄の方が濃いチェックならイケんじゃね!?」という一種の慧眼で喝破されまして…。
丁度良さそうなのを見つけたので我先にとチャレンジしてみました。

(タテが濃いとはこんな感じです)
元々グレー&グレンチェックが大好きなのもあります。
よりこの柄を知った風に申し上げればグレカナートプレイドにカテゴライズされるんですかね。
チェックは小さめ、プレイドは大きめの柄で分類するのならば。
まず感じたお気に入りポイント

やっぱハンドメイドって後ろ姿に味が出るなって思いました。

①この曲線的な登りが綺麗なんですよ。
その時思い出したのはコレ。

私が入社したての頃(は…7年前?)の指導者より「なで肩の人はスーツ似合いやすいんやで。日本人だとモックンとかそやろ?」って教わって(ああ!)ってなってから今日の今日までドレスウェアのカッコ良さは縦長の曲線美の観念を重んじて採寸しております。これからもですけど。それもあって先述の「チェックでダブルは…」の観念も副作用で携えてしまっていたんですよね。

いわゆる1枚襟ならではの吸い付きってやつですかね?
「まるで生き物を身に纏っているようだ!」なんて感想も目にしたことありますけど、ちょっとさすがにその感性は到底追いつけないようです。
あとは…


③イセ込みといって平面的な生地に丸みを持たせて立体的に付けられた袖。
どれもこれも優れたアイロンワークの仕業です。
余計な負荷が軽減されるので可動域も広がって動きやすい、それ則ちシワも減るんです。

閑話休題。要は優れた裏地なくして優れた着心地無し、なわけです。




(平素はこうです↓)

手縫いだからこそ、強弱の付けられた縫製は伸縮素材でなくともテンションが和らぐのでストレッチ性を感じられます。良い感じですよ、この着心地。

ここで二人に業務連絡。
ダブルは糸留めデフォです!

⑤そしてスラックスも帯部分が柔らかくて穿きやすいです、非常に。

当時の伝票に記載されていた余計な体型補正は一切省きました。最低限のタテ寸とヨコ寸のみアジャストして、パターンと縫製そのものの着心地を楽しんでみたかったので。お陰様で着心地上々です(普段が悪いというわけには決して非ず)。


⑧付属品も普段とは違う新鮮な面々で面白かったです(このキットが出来上がる前に写真のみで選んだ私は内心不安でしたけどね!)。





そういえば。

そろそろ御決断下さいませ。既に仕上がった方もチラホラです。



ではまた!