コラム「“背抜き”の仕様に関して」

スーツの素材によってはいまの時期でも総裏をおすすめしますが、よくご質問があるのが、「春夏なのに総裏ですか?」という事です。

ジャケットの裏仕様には裏地を全て付けた“総裏”と背中の部分が無い“背抜き”の2種類があります。厳密に言えば麻布テーラーでは背抜きよりもさらに裏地を取った“クール”仕様や綿や麻のカジュアルなジャケットによく使われる“大見返し”等の仕様もありますが、これらは背抜きの一種と捉えてよいと思います。

春夏と秋冬の違いを春夏=背抜き、秋冬=総裏と考えている方も非常に多いとは思いますが、実際には春夏と秋冬の一番の違いは表地の違いです。一般的に春夏の生地は軽く(薄く)、秋冬の生地は重く(厚く)なります。

実は海外では春夏でも総裏が多いと聞きます。本来、春夏生地で総裏も不思議ではないのです。個人的には春夏生地でも総裏で作る事がほとんどです。それにはいくつかの理由があります。

①     春夏の生地は薄いのでシャツが透けないように

②     汗をかくシーズンなので、裏地に汗を吸わせる為(特に背中は発汗量が多い)

③     型崩れがしにくくなる

以上の理由から、暑いというデメリットよりもメリットの方が大きいとの判断からです。ただし、綿や麻のカジュアルなジャケットはラフなシワ感を楽しみたいので裏はつけません。以前、自分のスーツを背抜きで作った事がありますが、あまり涼しさが感じられなかった(着ている事自体が暑い)のと背中の部分のシワが出やすかったので、それ以降は総裏になりました。

しかし、皆様は以上を参考にしながら生地や好みで選んでいただければ良いと思います。ご質問があればスタッフまでお問い合わせ下さい。

松岡

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