金ボタンに替えてみました
——ネイビージャケットの表情について
ひとつの装いから
横浜店のスタッフの装いで、最近よく見かける組み合わせがありました。
ネイビージャケットに、金ボタン。
色数は抑えられているのに、輪郭がはっきりしている。
装い全体に、視線の集まる要点が生まれている。
その組み合わせはしばらく持っていなかったので
手持ちのジャケットで試してみることにしました。
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保管していたボタン
今回使った金ボタンは、新たに用意したものではありません。
以前に誂えたダブルブレザーから外し、保管していたものです。

16~17年前、東京神田の附属屋さんで見つけたボタンで
前8個ボタンのダブルブレザー2着に付けていました。
年月を経て、別の一着に使う。
こうした循環も、ボタンにまつわる楽しみのひとつです。
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Three Lions という意匠
ボタンの表には、「Three Lions(スリー・ライオンズ)」の紋章があしらわれています。
3頭の獅子が並ぶこの意匠は、中世以来、イングランド王権や公的制服に用いられてきました。

今回このモチーフを選んだ理由は、象徴性よりも造形です。
図柄が整理され、ネイビージャケットの前面に自然な秩序を与える。
その点に魅力を感じました。
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刻印が示す背景
裏面には「FIRMIN LONDON」の刻印があります。

1655年創業の Firmin & Sons Ltd. は
英国王室御用達として、軍や近衛兵の制服用付属品を手がけてきたメーカーです。
この刻印は、ボタンが装飾品ではなく、役割を持った部材であることを示しています。
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付け替えるという行為
付け替えたのは、水牛ボタンが付いていたシングルのネイビージャケット。
針と糸で、一つずつ縫い替えていきます。

糸を解いて縫う。服の構造に触れる時間が生まれます。
手を入れることで、着用時とは異なる距離感が生まれる。
その感覚は、完成後の着用時にも確かに残っています。
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仕上がりの印象
羽織ってみると、ジャケットの表情が変わりました。

今回の金ボタンは、素材としては真鍮と思われますが、
色調は一般に想像される真鍮色よりも明るく、
金色としての発色がはっきりしています。
ネイビーの服地に、明確な色のアクセントが生まれます。
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小さな部品の役割
ボタンは、服の中では小さな要素です。
しかし、その選択と配置は、全体の印象に確実に作用します。

一着を着続けながら、こうした調整を重ねていく。
仕立ての面白さは、完成後にも続いていくものだと、改めて感じました。
野間
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