2015 Spring & Summer Fabric Collection その4 Ermenegildo Zegna

エルメネジルド・ゼニアの歴史は19世紀後半、アンジェロ・ゼニアが羊毛の製織を開始所からスタートし、1892年に生まれたその末息子のエルメネジルド・ゼニアが1910年に服地工場を設立したのがエルメネジルド・ゼニア社(ゼニア社)の始まりで、1960年代に入るとエルメネジルドの息子であるアンジェロとアルドが事業を引き継ぎ、1968年にプレタポルテ[wiki]事業、1972年にパターンオーダー[Wiki]事業を開始しています。製品ビジネスを展開し、最終消費者が見えているという事もあり、ファブリックの開発は革新的でありながら非常に現実的である事がこのメーカーの強みであると思います。

ゼニア社のファブリック展示会では必ず製品を展示しリアルに訴求をおこなっています。

今年のスーツファブリックにおける提案は、リラックス感とファンクションが全面に押し出している様です。

リラックス感というのは、シルクやリネンをウールとブレンドする事によって繊維特有の節糸でナチュラル感を加え表情豊かにするという手法です。右の写真が表情豊かなウールとシルクとリネンをブレンドしたスーツ地です。少しライト系でスモーキーなカラーも何ともエレガントな表現です。

このイタリア最高峰のファブリックメーカーでも近年では、機能素材の開発のも力を注いでいます。麻布テーラーでご好評頂いております、WORLD TRAVELERの開発がスタートした8年ほど前には、海外のファブリックメーカーではナチュラルストレッチはあったものの、その他機能面で加工を施したファブリックは全くと言っていいほど提案はなかったですが、近年ではこぞって機能素材の打ち出しをしています。

ゼニア社の機能素材ではTRAVELLERとCOOL EFFECTが代表的です。TRAVELLERはハイツイストによって防シワ性を強めたファブリックです。一方COOL EFFECTは夏に最適な素材です。ビジネスマンに欠かせない威厳と品格を象徴するアイテム、ダークカラースーツは夏の太陽光を吸収し体感温度が上昇するというデメリットがあります。伝統的なエレガンスと最新のテクノロジーを融合させ、常に市場に新しい息吹を吹き込んできたエルメネジルド・ゼニア・グループが開発した“COOL EFFECT”は、糸染色段階での特殊加工を施すことによって、太陽光を反射する特性を持ち、体感温度を下げる機能が充実。革新的な機能性が実現したクラシックかつエレガントなスーツファブリックは、真夏の太陽の下、スーツを纏う男性のスタイルに最高級の威厳と品格を与え、夏のビジネスシーンに新しい快適をもたらしたと言えるでしょう。

エレガントかつ機能的な革新的なハイクォリティファブリックを店頭にて触ってみて下さい。

店頭ではこのバンチブックをご覧ください。なかなかクラシックでエレガントなコレクションで充実しています。

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