アメリカントラッド
Staff MIYASAKA
Jacket Holland&Sherry -MESH BLAZER-
Pant Savile Cliford -Trousers Collection-
今回の春夏シーズンにスタッフがオーダーしたスーツなどが順次出来上がってきました。第一弾は私、宮坂のジャケットをご紹介致します。
Holland&Sherry MESH BLAZER
オーダージャケット ¥71,000+税~
春夏シーズンの定番生地、ホップサックを豊富なカラーバリエーションで展開しているジャケットコレクションです。定番の紺無地から、海外スナップでもみかけるようなビビッドなカラーまで、シンプルに選びやすいバンチです。その中でも、今回私が選んだのは淡いグリーンの生地です。
英国生地と一口に聞くと、オーダースーツに慣れ親しんでいる方はパリッとしていてハリのある、ざらつきのある生地をイメージするかもしてません。しかし今回選んだホップサックはタテ糸とヨコ糸にグリーンとシルバーグレーを織り交ぜており、生地が動くとなんとも言えないドレープ感が生まれます。
織りあがった生地の両端には、ミミと呼ばれるブランドネームの刻印があります。Holland&Sherry社は紳士服地メーカーの中でも有名なマーチャントと呼ばれる生地商社であり各国の織元である生地メーカーと提携し、様々な生地を企画、流通させていますが、こちらの生地はMADE IN ENGLAND、正真正銘の英国製です。出来上がると見えなくなってしまう部分ですが、こういうちょっとしたところにも気分が上がりますね。
そして、ただジャケットを仕立てるだけでは面白くない。
どうせなら何かテーマを考えてみようか、と思ったときに思いついたのがアメリカントラッドです。
センターフックベント。
腰ポケットはカジュアルにパッチタイプ。
アメリカントラッドとは関係ありませんが、スラックスはベルトレス、サイドアジャスター仕様です。
昨今ではメンズファッションの中でもスーツが特に注目を集め、お手軽にパターンオーダーを楽しめるお店も増えてきております。雑誌やメディアでも、トレンドを強く反映したスーツ、とりわけ目を引くような特定の個性的なデザインやサイズ感に着目されているように思います。
しかし、あえてデザインの部分で統一感を持たせ、一過性の流行に流されないお仕立てをしてみてはいかがでしょうか?
1950年代のアメリカ、アイビーリーグと呼ばれる8大学の学生達の間で始まったファッションはやがて日本にもアイビーファッションと呼ばれる形で人気となりました。かつて銀座でも、みゆき族と呼ばれ若者の間でアイビーファッションが大流行し、当時の社会現象にまでなった事があるそうです。1964年、東京オリンピック開催にあたっての風紀向上を目指した取り締まり強化によって、この流行現象は消えていきました。しかし、流行自体は消えたとしても、確かにアイビーファッションという「スタイル」そのものは未だに残っているのです。
一つのデザインや、過度なサイジングにとらわれず、統一性を持たせて仕立てる。
ひいては、それがお客様ひとりひとりの個性を引き立てる「スタイル」となって長い間愛用して頂ければ、それは私たち販売スタッフにとっても本当に嬉しいことなのです。
是非、スーツをオーダーする際には、お客様だけの「スタイル」を考えてみてはいかがでしょうか。
宮坂
銀座7thのゆったりとお寛ぎいただける空間でお買い物をお楽しみくださいませ。
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