のまブログ これは何曜日のコーディネート?
2020年は後に服飾業界において大転機の年であったと記されるでしょう。
我々もご提案の変化を迫られていますが変化自体を恐れてはいません。
衣服はこれまで時代と共にずっと変化を続けてきたものだからです。
スーツは時代が下るにつれて格が繰り上がる変化を現在も続けています。
例えば、昔の午前の散歩(乗馬)服が現在では正礼装になっていたり。
温暖化によるビジネスウエアの軽装化もその流れ上にあるとみてよいでしょう。
画像の組み合わせは元々Off Duty(勤務時間外)
のお洒落着の範疇。
というわけで、お仕事で着るなら週後半に相応しい装いです。
令和の時代には軽んじられていく考え方かもしれませんが
知っているのと知らないのとでは相手に与える印象に違いが現れます。
テーラード(スーツ)スタイルは記号性の塊だと私は思っています。
格の上下以外に実に様々な情報が読み取られるからです。
これはスーツが強く社会性を帯びた衣服であることを意味しています。
ゆえに服飾リテラシーは立派なビジネススキルとなります。
サイズの合ったスーツが比較的身近なものとなりつつある今
次はどの様なメッセージを込めたスーツを仕立てるかを問いたいものです。
(靴にも格があります。トータルコーディネートにおける最重要ポイントです。)
ビジネスウエアを注文したのにキチンとした印象にならない場合は
往々にしてOff Duty向けにご用意している素材や仕様をOn Duty向けの
ご注文に取り入れてしまったことから生じるズレが原因だと思われます。
お客様の皆様もビジネススキル・教養のひとつとして
ご自身の着られるものについてもっと知っていただきたいと思います。
そのためのお手伝いができるのが我々専門店の強みと心得ています。
最後に。皆様は私の着装とポーズからどのような印象を受けますか?
皆様の抱く私への印象と私が皆様に与えたい印象が近いほど
自己演出に成功している=ビジネスを有利に運べるということにならないでしょうか。
野間剛