ヤコブコーエン7430。

突然ですが、最近ジーンズを履いていないなぁと感じます。我々の業界は、ビジネスシーンにおいてもドレスコードが緩いので、オフィスにジーンズを履いていくことも出来るのに着用がめっきり減った感があります。先日お会いしたMEN’S EXの大野編集長も同じことを話していたことを思い出しました。プレミアムジーンズやドレスジーンズといった大人が履けるジーンズも定着しましたが、それだけが理由でしょうか?

実のところ、年間を通して履けるパンツの代表格としてジーンズは君臨していますが、夏は暑くてあまり売れないのです。もちろん、ジーンズブランド各社はライトオンスや涼しさを感じるホワイトジーンズなどのカラー展開で応戦していますが、一般的にはジーンズを春夏用と秋冬用を分けて購入されるお客様は非常に少ないのではないでしょうか。ファション業界内にいる私でも、たまたま春夏シーズンに購入したものか、秋冬シーズンに購入したかで、なんとなく使い分けているぐらいです。

まだまだ暑さは続いていますが、我々は秋冬商品をご提案する時期なので、私自身も秋気分を少しコーディネートに取り入れることを意識します。毎回、その時期に活躍するのが色落ちのないリジットジーンズ、ジーンズを最近履いていなかったのは、この暑さだった訳です(笑)。

そんな中、MEN’S EX最新号を見ていると、麻布テーラーで発売中のヤコブ コーエンの「7430」素材デニムが紹介されていました。

ブログでも何回かご紹介したこのジーンズ、もう一度おさらいします。

「7430」はヤコブコーエンを代表する素材です。リーバイスXXに代表される「White Oak」と同等と言えば年代の違いがあり過ぎるかも知れませんが、同じ位大切な意味を持っています。「7430」は現在のヤコブコーエンの見本になる素材で、このリジット素材からウォッシュやダメージがイメージされ現在のコレクションが出来上がっています。ヤコブコーエンの原点であるジャケットに合うデニムの基本であり、日本マーケットでブレークするきっかけになったのもこの素材です。現在はストレッチ素材のデニムが大半ですが、デニムの基本を忠実に守るがゆえコットン100%(ストレッチ無し)を貫いています。元となる素材を永久的に継続する事は不可能であり、惜しまれつつ廃番となりましたが、復活を希望する声は後を絶ちませんでした。この復刻版「7430」の現在の扱い先は、世界でも日本の某セレクトショップB社さんと麻布テーラーの2ブランド限定です。さらに、基本モデルの「688」「606」「622」「613」のすべてを取り扱っているのは麻布テーラーだけ。サイズも28インチから38インチとフルサイズラインナップしているR&BLUESだから出来るオーダー感覚で選べる貴重なヤコブコーエンです。残念な事にこの復刻版「7430」も2015AWを持って廃版となる見込みで、もう購入する事は出来なくなる予定です。

廃盤前のラスト元祖リジット、ラストチャンスを見逃すなかれ!

本日の最高気温は33℃、でも気分だけは秋を意識してヤコブコーエン「7430」でこれから出勤です(笑)。

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