麻布テーラーのスーツは何処が優れているのですか?#1

麻布テーラーのスーツは何処が優れているのですか?#1

「麻布テーラーのスーツは何処が優れているのですか?」先日のスタイリングご提案会でも、初めてオーダースーツをご検討されているお客様とお話しすると、そんなニュアンスでご質問されることが度々ありました。

 

前に私のブログでも書きましたが、価格帯も生地種類数も縫製仕様も補正可能箇所もオプション数もデザイン等々も違う、基準の無いスーツを比較しても、正しい判断が出来ないので、麻布テーラーには麻布テーラーの良さ、他社さんには他社さんの良さがあるとは思います。ということで、本日から数回にわたり「麻布テーラーのスーツとは?」というテーマで書こうと思います。

 

まずは、「麻布テーラーが考えるスーツ」とはというところからお話ししないといけません。

1820年代に生まれたスーツの原型といわれる3つ揃いのラウンジスーツ。ラウンジの椅子に座って歓談する紳士のために用意されたものでした。現代においてもスーツはビジネスであれ就職活動であれ、そこには人と会って話す対話、すなわち人と人のコミュニケーションが介在するための服であることは、スーツをめぐる環境が変わっても変わりないと考えます。人と人のコミュニケーションが介在するためのスーツこそ、心の中にある感覚的な部分が重要であると思います。言い換えれば、お客様の内面に響くスーツです。

 

その考えがあるので、お客様と時間をかけてお話しする「Bespoken」に由来する「Bespoke」スタイルを貫いています。我々が考える「Bespoke」スタイルとは、信頼関係を築くためのコミュニケーションという対話です。この対話こそが、サイズやデザイン等で数値化されるフィットだけではない、気持ちのフィットがプラスされると信じています。人間の幸せの在り方が一人ひとり違うように、スーツにおいても一人ひとりのパーソナルフィーリングをお客様と共に探し出し、毎日のビジネスライフがワクワクするスーツをご提供したく思っています。

 

お客様との共同作業にはなりますが、麻布テーラーの特徴は、麻布テーラーというフィルターを通したマーチャンダイジングという商品政策があるので、どのお店でご注文いただいても「麻布らしさ」というご提案は統一しています。その「麻布らしさ」というフィルターをクリエーティブディレクターである私、上月が主に様々なチームと一緒に作っています。テーラーという名前でありながら毎シーズン、ミラノ・ウニカ(イタリア・ミラノで開催される生地見本市)を皮切りにし、その後のピッティ・ウオモ(メンズファッション最大の展示会)にも赴き、そこで見た生地や製品の流れを把握した上で、麻布テーラーというフィルターを透したオリジナリティある商品を皆様にご提案しております。それは、スーツだけではなく、ブレザーやジャケット、コートやスラックス、シャツやネクタイ、他のセレクト商品まで同じ考えで商品準備をしています。それは、一人ひとりのパーソナルフィーリングをお客様と共に探し出し、毎日がわくわくしていただけるスタイリングをトータルでご提案させていただきたいからでもあります。

 

いよいよ本題です。「麻布テーラーのスーツは何処が優れているのですか?」生地?仕立て?体型補正?オプションバリエーション?それらを実現できる自社工場?他チームにバトンタッチします。私の期待通りに書いてくれるか楽しみです(笑)。

 

「麻布テーラーのスーツは何処が優れているのですか?」私自身、麻布テーラーのスーツを着ていると、国内でも海外でも「コウヅキさんのスーツ、恰好いいね。どこのブランド?」と褒められ、スナップも良くされます。どこのブランドって?もちろん麻布テーラーなのですが、ブランド名が一目で分からないといことは、上月というパーソナルフィーリングが強く反映されているから、どこの?って聞かれるのではないかと思っています。それこそ「麻布テーラーのスーツが優れているところ」だと、私は思っています。

 

最後に今シーズン、私がオーダーしたスーツです。いつもはジェットクルーズというモデルでスポーティに作っているのですが、今回はコンチネンタルとうモデルで、大人っぽいヨーロピアン・クラシックに。私の好きなフィレンツェとロンドンのミックスがイメージ。詳しくは次回また(笑)。

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