特別なオーダースーツ!?

特別なオーダースーツ!?

先日、「SUITS OF THE YEAR 2022」授賞式に行ってきました。毎年、その時代にあったコンセプトをもとに、ビジネス、イノベーション、スポーツ、芸術・文化、エンターテインメントなど、様々な分野で活躍する人を複数部門選出し、表彰する本授賞式。今年は、プロ野球3冠王ヤクルト村上宗隆選手、ミュージカル界のプリンス 山崎育三郎さん、Jリーグ選手からはじめてチェアマンに就任した野々村芳和さんほか、華やかな受賞者が表彰されました。お笑いコンビの和牛さんも登場して会場を盛り上げるなど、楽しいイベントでありました。麻布テーラーチームも、受賞者パネル前でパチリ。絶対にないと思いますが、スーツ屋部門も出来たあかつきには、密かに全員が受賞者を狙っています(笑)。

さて、スーツといえば、麻布テーラーのスーツは、日本でいち早くパーソナルオーダーシステムを導入し、職人の手仕事と最先端技術を融合させた自社工場を有していいます。その工場は、1964年の東京五輪日本代表選手団のブレザーや欧州の名だたるブランドのOEM製造も請け負うほど世界基準で実力を認められています。

そして、麻布テーラーがさらなる深化を探求する中で、イタリアサルト界で最も権威ある「金の鋏賞」を受賞した天才サルト、ジャンニカンパーニャ氏技術指導を受けた他には無い優れたハンデメイド工程を持った工場と出会いました。自社工場縫製ではない、国内工場縫製ではない、麻布テーラーのスーツになりますが、いままで培ってきた洗練されたパターンとデザインバリエーション、サイズ補正ノウハウを組み合わせ、なんと、なんと、なんと、国内縫製では20万から30万円程度が見込まれるハンドメイドスーツがアンダー10万円で実現しました!その名はアルチザンスーツ。ちなみに、私がネーミングを考えました(笑)。

世界的なパンデミックからの経済回復へ向かう需要の拡大によって、衣食住に関わるどの分野においても原材料価格が上昇しています。原油価格の高騰とそれに伴う輸送コストの上昇が主な要因される中、麻布テーラーがメインで扱うEUの梳毛メーカーは、全体的に15%~20% アップとの見通しです。その影響の中でも、麻布テーラーは安定した品質での商品、さらなる高付加価値商品、そして何より価値ある価格で、お客様にご提供したいと思いで開発した「職人のハンドワークを駆使した特別なオーダースーツ」です! ちなみに、「SUITS OF THE YEAR 2022で私が着用しているスーツも、このアルチザンスーツです。

生地はイタリアの名門「ヴィターレ・バルベリス・カノニコ(VBC)」のボウ・ソレイユという新作、ウィンターソラーロです。経緯で糸色を変え、表にベージュ裏にオレンジが出るいわゆるソラーロは、夏のイメージがありますが、これは目付け370gの秋冬用。秋冬は街にダーク系のスーツが増えるので、ベージュはオッサンの私でもとても垢抜けて見えます(笑)。コーディネートはコントラストをつけるよりも、ベージュにトーンを揃えた色合わせにしています。ハンドメイドの仕立ての軽さと構築的シルエットが特徴のアルチザンスーツは、このようなしなやかさも併せ持つカノニコは、とても相性が良く、仕立て映えするおすすめ素材です。

ちなみ、スーツのどの箇所が、人の手による手間を掛けた縫製になるのか、簡単にご説明します。

ジャケット

【上衿】一枚の生地を丁寧に手作業でクセを取ることで、首からのラインをより立体的で美しく、吸い付く様な着用感に仕上げます。

【袖】丁寧なアイロンワークにより、人の体に合ったカーブを作り出した前振袖と、イセを十分に取りながらアイロンで殺した袖付けにより、立体的な袖形状とストレスない腕の動きをご体感頂けます。

【袖裏】1着1着に合わせイセを入れ、手作業で強弱を付けながら裏地をまつり止めすることで、動きに合わせ縫い目も伸長することで快適な着用感を堪能いただけます。

スラックス

【尻~渡り】1着1着に合わせたくせ取りで曲線を作り、動きやすく、立体的で美しさも併せ持ったヒップラインに仕上げます。

ベスト

【胸】丁寧なアイロンワークによる胸の立体処理を行うことで、ベストにおいても胸を立体的に仕上げます。

仕事柄、毎年スーツを新調していますが、大変気に入ってこればかり着ています。この完成度は、「SUITS OF THE YEAR 2022麻布テーラー部門」で、間違いなく受賞商品だと確信しています(笑)。

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