上月のきづき#スーツの新概念

上月のきづき#スーツの新概念

今シーズンも、相変わらず洋服を買いすぎてしまい、見事に財布が“軽く”なっています。この時期になると「これは洋服屋としての自己投資だ!」という言い訳も、もはや恒例行事。一方でクローゼットは、着実に“重量級”へ。さて今回のきづきのテーマは、恥ずかしながら「軽さ」です(笑)。 テーラードのコンフォート化(=楽)は、もはや当たり前。ピッティやミラノのショップを見ていても、それは明らかです。そして今シーズン、さらに一歩進んで浮上しているのが「どう軽さを成立させるか」。ラグジュアリーブランドが軽さを競い合う理由は、単なる“楽さ”ではありません。軽さとは、“削ぎ落とした先に残る本質”。だからこそ、軽くするほどに品格が問われるのだと思います。

今シーズン、麻布テーラーがご提案するアクティブスーツも、目指しているのはそこです。前提はあくまで「きちんと見えること」。そのうえで、移動や外回りでもストレスを感じさせない構造をどう設計するか。見た目はクラシック。中身は快適。このバランスを追求しました。

素材も同様です。機能を足すのではなく、ウール本来の特性を引き出す。仕立ても、ただ削るのではなく“軽く感じさせる”構造へ。見えない部分は軽くし、見える部分は守る。この優先順位が、軽やかさと品格を両立させています。

一方で、人気ラインのDress Jerseyも進化しています。ジャージー=楽、というイメージは強いですが、これまでの課題は“生地の重さや厚さ”。今季はそこを改善し、軽量で通気性に優れたライトウェイト素材が加わりました。快適さはそのままに、夏でも成立する一着へ。もちろん前提は同じです。「タイドアップでも成立するか」。ここを外さないからこそ、ジャージーでも“きちんと見える”が担保されます。

結論はシンプルです。これからの基準は、“軽く見えずに、軽いこと”。重厚に見えるのに軽い。きちんとして見えるのに楽。このギャップこそが、価値になります。

そんな“軽さの中身”について、少し違う角度からお話しする機会をいただきました。日経リスキリングのポッドキャストに出演しています。

実は、声だけの収録は今回が初めて。しかも台本もなく、思っていた以上に緊張しました(汗)。オフィスでの商談、店頭での接客でも、相手と対話しながら話しているので、“誰に向けて話しているか分からない”状況の難しさを実感…。改めて、言葉にすることの難しさと大切さを感じました。 今回は、虎ノ門店の楠本店長も出演しています。彼も店頭とはまた少し違う視点で話していますので、そのあたりも含めて楽しんでいただけたら嬉しいです(笑)。

テーマは、「スーツでキャリアは変わるのか」。適正サイズや装いの変化が、仕事や印象にどう影響するのか。普段、感じていることを、そのままお話ししています。

視聴はこちら

軽いスーツをつくることも、軽やかに働くことも、結局は「中身をどうつくるか」。そのヒントになれば嬉しいです!

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