シャツがある、故にスーツあり③【最終回】

ブログをご覧頂きありがとうございます。

前回前々回とシャツをお仕立てする上で

私どものこだわりの箇所についてお話をしてまいりました。

以下おさらいです。

シャツを選ぶ上でこだわって頂きたい箇所は…

1.首のサイズはしっかり合っているか?

2.お洗濯をする上で素材の縮みは避けられないものです。

縮みを考慮して首や袖丈や着丈は余裕のあるサイズであるか?

3.シャツのカフスまわりのサイズは合っているか?

4.ウェストまわりのサイズが

細身を通り越してピタピタになっていないか?

前回までは1~3までの項目を順にお話いたしました。

今回は満を持して4の項目です。

ご注文を受ける際にお客様より一番ご要望や相談を頂く、

ウェストまわりのサイズについてです。

・適度なシェイプ感の一例

今の時代、特に夏季クールビズスタイルの浸透により

インナーとしてのシャツよりもアウターとしての

シャツの印象が日本では特に顕著ではないかと感じます。

ポロシャツを着用する時の様に体にフィットした細身の

シルエットで着用頂く方が多いと思います。

もちろん、細身で着て頂くのは何の問題もないのですが

極端な細身(ピタピタ)はおススメではありません。

体にフィットさせればさせるほど細身のサイズ感を

体感できますが以下のデメリットがあります。

①肩、胸、ウェスト部分が細すぎると

動きが制限される

→体に沿わせれば沿わせるだけ

動作時に動かしずらくなります。

  各箇所のゆとりをしっかり残さないと

  非常に動きずらいシャツになってしまいます。

②肩、胸、ウェスト部分が細すぎると、

 ただ単に小さいサイズを着ている印象になる。

 →細身のサイズを着ているということと、

  小さいサイズを着ているということは、

  似て非なる表現です。

  体に合わない小さすぎるサイズは

  着用の印象が小さいサイズを

  ムリに着用しているような印象になり

  スマートとは言えません。


シャツに限らず、

スーツのジャケット、スラックスにも

共通して申し上げられることですが

美しいシルエットという表現、

体にフィットさせていけばいくほど良いというよりも

むしろゆとりを適切に残す方が

全体のバランスは大変美しいです。

体に沿わせれば沿わせるだけ体型のバランスが

明確に見えてしまうので、

ボディーラインを強調するのがお好きな方以外には

おススメしません。

スラックスお仕立て時、足を長く見せたいという

ご要望を頂く際には、

足のラインはピッタリ作れば作るほど足が”短く”見えますので

ご注意を(笑)


ご自身だけのこだわりにこだわりぬいた一着を

作ってみませんか?

ご来店心よりお待ち申し上げます

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