『スーツの袖丈って…』

『スーツの袖から覗くシャツカフス…、どれぐらいがいいのでしょうか…?』byお客様

ジャケットの袖丈寸法調整をしていく時に、必ずこの話はさせて頂いていますが「どれぐらいがいいのか…」という問いに対し、(私は)「これが絶対ルールです。」といった答えを(あえて)用意していません(笑)。袖丈に限らず、どの個所においてもですね。まずはお客様が思い描く全体の仕上がりイメージを確認します。これが大切で、お互いの完成イメージの誤差を出来る限り「0」に近づけていきます。そこから、お客様の好みの仕様やサイズ感の要望、そしてフィッターサイド(私)の提案を織り交ぜ、1つずつ落とし込んで行きます。例えば袖丈に関して言えば…まず手を下した状態でおおよそシャツカフスが0.5cmから1.5cmの間でスーツの袖口から覗くぐらいがいいのではないでしょうかと、ご提案させて頂いています。先日のパンツの股下寸法の話同様、「丈を短く設定するとスッキリ見えますが、その反面、動作ひとつで裾口(ジャケットで言うと袖口)が逃げる。」という話…。手を下した状態で2.0cm(からそれ以上)シャツカフスが覗くという事は、下ろしている時にはスッキリ見えますが(今風で格好良いですが)、手を少しずつ上げると、スーツの袖口はどんどん手踝から逃げて行き、吊皮などを持つ状態まで手を上げるとかなり袖口は下に逃げています。もちろん、こういった状態に何の違和感も感じなければ、手を下した時にシャツカフスが多く出るよう寸法採りして行く事は可能です。ちなみに、私もどちらかと言うと…こちらですね。手を上げた時よりも下ろした時を重要視してジャケットの袖丈を気持ち短くしています(よって、吊皮を持つとかなり袖口が逃げた状態になります…ので、吊革はよっぽどの事がない限り持ちません(笑)。)しかしですね、自身着用スーツの寸法採りをそのままお客様にはお薦めしません。お任せ頂いたほとんどのお客様に最終的に(私が)ご提案している袖丈寸法は、写真の重久店長の袖丈寸法ぐらいの割合ですね。シャツカフスが手を下した時に0.5cm~1.0cmぐらいスーツの袖口から覗くか覗かないかの割合、この割合がバランス良くて綺麗だと思います。(あとは、寸法採りの際に、お客様に確認して頂きながら決めて行きますのでご安心ください)。今回は少し難しい質問でした(汗)ではまた次回。

【 2013年5月の質問色々… 】

1. 『白のコットンスーツって…』
2. 『テーラードなジーンズって…ナニ?』
3. 『クラッチバックって…. 』
4. 『素足に革靴って…』
5. 『ニットタイのコーディネートって…』
6. 『”シャツ袖”のジャケットって…』
7. 『あの…今のシーズンに…』
8. 『お尻廻りすっきりのジーンズって…』
9. 『白のパンツを穿く勇気…』
10. 『紺の無地ジャケットって…』
11. 『機能素材のシャツって…』
12. 『スラックスの股下って…』
13. 『 柄on柄って… 』
14. 『フォーマル用の…』
15. 『 柄on柄って…(2) 』
16. 『スーツ以外のアイテムも…』

※日々の接客を通じて、たくさんのご質問をお客様より頂きました、ありがとうございました!!

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