釦のお話。

大宮店のブログをご覧頂き、ありがとうございます。

ときどき肌寒い時もありますが、

暖かい日も増えてきて、桜ももうすぐ咲くそうです。

春が近づいてきましたね。

新生活を迎える方も多いこの時期、

スーツを新しく仕立てようと考えている方も多いはずです。

どのように魅せたいか、見られたいかを考えながら

生地を選ぶことは勿論ですが、

釦は如何でしょうか。

意外と手を抜きがちな所だったり、

実際に見てもイメージが湧かないこともあると思います。

そこで、私主観での釦の合わせる色、素材、見え方等を

ご紹介出来ればと思い、ご紹介させて頂きます。

まずは、釦の種類から。

まずは樹脂釦から。

麻布テーラーでは無料でお付けできる釦で、生産性の高さ、同じマーブル柄を構成

しているので、釦全体の統一感が引立ちます。

マットな釦から、光沢をもたせて水牛の様な印象を与えてくれる釦もあり、

幅広いカラーリングがあるのも特徴。

色によって様々なシーンに対応できるので、

現在においてはオーソドックスといえる釦です。

お次は水牛釦。

水牛の角を削り出して作られており、削り出す部分により風合いが異なる、

一個一個がオリジナル性の高いのが特徴。

重厚感もあり、研磨された艶による高級感は、

樹脂の釦と比べるとやはり違うものがあります。

希少さで申し上げますと、貝素材の釦が価値としては一番高いでしょう。

高級感を引き立てる貝釦は、派手さの印象が高くなり、

カジュアルなイメージが強くなるのが特徴。

スーツやジャケットを少しカジュアルダウンさせた雰囲気に仕立て上げる際に、

オススメです。

コチラはメタル釦。

見た目のインパクトは釦の中でも一番で、

非常に目立ちやすいのが特徴。

ブレザールックなジャケットでお仕立てされる方には非常にオススメです。

最後にナット釦。

ヤシの実を使用した、温かみのある表情が特徴。

昔は、象牙の釦に似ていたことから、一時期愛用されていたそうです。

次に釦の見え方。

全体を同系色(ネイビー)で統一させると、

袖口だけで見ても落ち着いた印象になります。

コチラは水牛釦。

光沢感が出て、高貴な印象にはなりますが、

生地の色味も含めて、全体のトーンが明るい為、派手さが際立つ感じがします。

パーティシーンにオススメかもしれません。

派手さの高い貝の釦も、色を暗くすればこの様に、

落ち着いた重厚感のある雰囲気かつ、

他の釦にはない軽快さも見せてくれます。

釦の特性を活かし、色を適度な明るさにすれば、

気品の高いスーツに見せることができるのです。

いかがでしょうか。

意外と釦って奥が深いですよね。

釦の相性、合わせ方を含めて、

我々スタッフと一緒に考えて、

スーツを作ってみてはいかがでしょうか。

ではまた。

岸本