人間同士のエネルギーが集まった、熱量が高まる空間
大手アパレルメーカーのショップデザインを担当されていらっしゃった
サラリーマン時代を経て、2007年に独立をされたそうですが、
そもそも麻布テーラーとの出会いはいつ頃だったのでしょうか?
ちょうど独立して4年目の2011年でした。「麻布テーラー SQUARE二子玉川店」の内装デザインをお手伝いさせて頂いたのがスタートだったと思います。それまでは、社長の清水さんがデザイナー的な立場となって、店舗コンセプトやイメージを設計者に伝えながら店舗作りを行っていたそうです。清水社長自ら、弊社にお越しいただいてお打ち合わせをさせて頂いたことを覚えています。店舗に対して非常に明確なコンセプトやイメージをお持ちで、ヒアリングしていくうちに、事業に対するワクワクやドキドキするポイントが、私の中でも明確になって行ったことを、今でも鮮明に覚えています。
なるほど。店舗のデザインを考えるにあたって、
具体的にはどんなことを意識されたのでしょうか?
やはり商空間は、時代を反映して様々な機能と付加価値が求められています。しかし一方で、いつの世にも変わらないのは、人間同士のエネルギーが作用し合い、大きな相乗効果を生む場でもあるという事実。商業店舗をはじめ、コミュニケーションの現場となる空間デザインは、機能性や快適性といった、あくまで“人ありき”の要素の集合体として成り立っています。特に、集客が大きな目的である店舗空間のデザインは、どんなに洗練され、先進化しようとも、そこで働くスタッフや店舗を訪れるお客様にとって居心地が良く、動線ストレスのない造りであることが重要になります。その点を特に意識しました。