麻布テーラーの人々 高橋 祐太郎 さん(株式会社セレッソ大阪 ビジネスプロデュースグループ 主任)

「麻布テーラーの人々」と題し、麻布テーラーと深く関係のある一線で活躍をされている方々にお話を伺 う本連載。今回は、セレッソ大阪事業部ビジネスプロデュースグループで働く高橋祐太郎さんにご登場 いただきました。今年から麻布テーラーとのサプライヤー契約を結んだセレッソ大阪のことや、元選手 としても活躍した高橋さんの仕事感や、スーツへのこだわりなどを教えていただきました。

セレッソ大阪という大きなファミリーの中で 選手やサポーター、企業の皆さんを繋ぎたい。

プレーヤー引退後はセレッソ大阪でコーチを務め、現在はビジネスプロデュースで働かれています、高橋さんについて教えてください。

高橋さん:選手としては、セレッソ大阪には1年しか在籍していませんでしたが、現監督の小菊監督は在籍していたときに親身にアドバイスをしていただいたり、本当にお世話になっていました。数年後にサッカー選手を辞めるタイミングで、小菊監督に連絡したんですが、「サッカー指導者の道に進みたい」と伝えると、すぐに関係者につなげていただきました。翌日には関係者から電話があって具体的な話になり、セレッソで指導者人生が始まりました。それが2016年のことで、2020年からは簡単に言うと企業とチームをつなぐ営業として働いています。

セレッソ大阪はどんなフットボールクラブという印象でしょうか。

高橋さん:やはり、大きなファミリーじゃないでしょうか。私が職場に来たタイミングでは、選手として所属していたときに一緒にプレーしていた者が、現在はチームの統括部に居たり、当時マネージャーや広報だった人が今もクラブで働いていたりします。選手時代から数えると約10年離れていたんですが、戻ってきたら顔を知ってる人がいっぱい居るなと(笑)。でも本当にセレッソ大阪というチームのことが好きな人が多くて、ここで働きたいと本心から思えました。そのファミリーという感覚で言えば、森島社長の存在がとてつもなく大きいですね。森島社長の人柄やオーラが周りの人を幸せにしているように感じます。それが「ファミリー」という言葉につながっているのかなと感じています。

では、高橋さんは具体的にはどういったお仕事をされていますか?

高橋さん:そうですね。パートナーセールスというと難しく聞こえるかもしれませんが、私の仕事はセレッソ大阪と地域と企業、サポーター、そしてセレッソ大阪に関わる皆さまを繋ぎ合わせることが私の仕事のすべてだと思っております。そのために、セレッソ大阪のアセットを私自身が理解・整理すること、そして企業様の課題・ニーズを理解することが大切だと考えております。

また、チームのパートナーと聞くと、スタジアム名や、ユニフォームに企業名を入れていただくイメージをされる方が多いと思います。もちろんそれも大事な側面ですが、広告露出だけが我々の価値ではないと思っているんです。企業の皆さまが課題と感じているものをセレッソを通じて解決できたらと考えてパートナーセールスをしております。

セレッソ大阪の全スタッフが同じスーツを着用し、スタジアムに来場されるお客様を「おもてなし」いたします。

なぜチームとしてオフィシャルスーツを採用し、着用するのか また今回オフィシャルスーツとして麻布テーラーを選んだ理由はどこにあるのでしょうか。

高橋さん:そうですね。まず、なぜオフィシャルスーツという形で選手、スタッフがスーツを着用するのかですが、一つは遠征時の着用です。選手にとってはジャージーで移動する方が楽だと思います。ですが、移動時にオフィシャルスーツを着用し移動することで、チームとしてのブランディングはもちろんの事、一選手として自分自身をブランディングするためにも、非常に重要なアイテムであると考えております。また、対戦チームや遠征に関わる全ての関係者さまに感謝の気持ちや敬意を払う意味も込めております。ホームゲーム時には、セレッソ大阪の全スタッフが同じスーツを着用し、スタジアムに来場されるお客様を「おもてなし」いたします。また、選手と同じスーツを身にまとう事で、クラブが同じ目標に向かって戦い・成長し続けることができると考えています。

また、選手はピッチでプレーするだけでなく、ファン・サポーターの皆さまとの交流やイベントも大切 な仕事です。そこでスーツという存在があることで、ユニフォームとは違う選手自身の気持ちを切り替えることができるもう一つのユニフォームだと思っています。選手達の違った一面はファン・サポーターのみなさまにかなり好評なんですよ。

麻布テーラーさんは歴史もさることながら、伝統的なテーラードスーツのルールを守り、手間暇かけた作りを継承しながらも、現代のビジネスシーンに向けた機能性や多様性を追求している。セレッソ大阪も麻布テーラーさんの伝統を継承しつつ、新たなチャレンジに取り組む姿勢に通ずるものがあるのではないかとも思っています。

実際に着用されてみて、選手やスタッフの皆さんの反応はどうでしたでしょうか。

高橋さん:今回のスーツはクラシカルな印象のスーツなので、特に外国人選手から好評でした。機能的でありながらもシックな見た目なので、家族からの評判が良かったということも聞きました。それとやっぱり小菊監督ですね。監督はスーツを着る機会が多いので、監督自身がすごく愛着を持たれています。私自身、現役時代からの関係値があることもあり、とにかく人前に出られる際には着てくださいとよく言っています(笑)。

それは嬉しいですね。高橋さんご自身はどうでしたか?

高橋さん:私自身、選手時代はユニフォームを身にまとうことで自分に“スイッチ”を入れていました。今はスーツがその役目を担ってくれていて、このオフィシャルスーツを着るのは今の私にとって勝負のとき。ホームゲーム開催時と企業様を訪問するときです。袖を通すだけで背筋が伸びるというか、特別な気持ちになりますね。私自身、スーツや洋服のことは好きですが、このスーツは着た瞬間の高揚感や満足度がものすごく高いです。

有難うございます。最後にメッセージをお願いします。

高橋さん:クラブは30周年という節目の年を迎えます。麻布テーラーさんと共に歩んでいくことで、また新たな価値が加わりました。応援してくださるファンの皆さんや企業の方々に感動やわくわくを提供しながら、ともに成長していけたらと願っています。


高橋 祐太郎 さん株式会社セレッソ大阪 / ビジネスプロデュースグループ 主任

1987年10月3日生まれ。現役時代のポジションはディフェンダー、フォワード。福岡県立三潴高等学校、福岡大学を経て、2010年にヴィッセル神戸に加入。 2016年に現役引退。引退後は、セレッソ大阪スクールやアカデミーのコーチ業務に従事。2020年からはセレッソ大阪事業部ビジネスプロデュースグループに配属。選手、コーチとしての経験を活かし、パートナーセールスの業務を行う。