&B Azabu Diary Vol.25   ~ Something never change ~

日紹介するのは、私も昨年すでに購入済み(今年ももちろん愛用中)、ASPESIブランドにおいて定番中の定番アイテム、M-65 Field Jacketタイプの”DAKAR WINTER”です。
誠に申し訳ないんですが、本日紹介するまでに&Bでは紺色完売いたしました…(R&BLUESにLサイズが2点残っているのみです…11/19付)

しかし、まだカーキ色が各1点ずつ残っています!!いつものフレーズを先に書いておきますね…“気になられた方は是非お早めにどうぞ!!!”。では、ここからは商品の説明をゆっくりさせて頂きます。今日は後半にM-65 FieldJacketについてチラッと触れてますので、時間のある方はどうぞ読んでみて下さい。

【 ASPESI 】
Type : DAKAR WINTER (M-65 Type)
Price : ¥80.850(税込)
Size : XS/S/M/L
Color : Navy / Khaki

昨年のものと変わった所は①着丈が少々長くなった②ネック周りのストラップがマジックテープから釦止め、これら2つになります。”モノの良さ”は相変わらず一級品です。もしかすると、私が買ってきたアウターの中で一番”コイツとは付き合いが長くなりそうだ!!”と感じたアウターかもしれません。


(L):フロントはジッパーとスナップ釦によるダブルクローズ、腰にはドローコードもちゃんと付いてます。元祖M-65 FieldJacketの仕様に忠実ですね。また内ポケットも2つ完備、この冬のアウターの内Pって助かるんですよね。

(R):中綿は、サーモア(Thermore)素材を採用しており、同量ダウンより保温性に優れています。
サーモア(Thermore)とは、同じ厚みのダウン素材より、1.8倍の暖かさを作り出す高機能中綿素材としてて知られています。特徴としてはさらに、薄くて軽量、しかも高い保温性を保つことができる機能に加え、外気温度にあわせた調整機能も備えています。恐るべし”サーモア(Thermore)”!!


“愛用者(私)が語る!!”ではないですが…”このアイテムは是非とも一度試着して頂きたいアイテム。カジュアルスタイルだけでなく、スーツ、ジャケット×パンツスタイルにも難無く着回せる万能アウター。ご来店の際には要チェックです!!”

【 Brand Info … “ASPESI” 】
1967年にアルベルト・アスペジが創立したイタリアンアパレルブランドの”ASPESI(アスペジ)”。ASPESIはファッションに敏感なことで有名なミラネーゼも愛用しているアパレルブランドです。艶感のあるナイロンで作られているASPESIのアウターは、シンプルかつ機能性に優れており、シックでありながらモダンなテイストを感じさせる仕上がりが特徴です。一見するとベーシックなアイテムが多いのですが、そのこだわり抜いた素材感や絶妙なサイジングは着てみて初めて感じる事ができます。

て、ちょっとここからは上記のASPESI”DAKAR WINTER”のアウターにも採用されているミリタリーアウター定番デザイン”M-65 Field Jacket OD型”に関して、本来”M-65(Field Jacket)”とは一体どんなものなのか…私が知っている限りでササっと書いてみたいと思います。

【 M-65 Field Jacket とは… 】
M-65 Field Jacket … まず初めに1965年に正式採用されたので“M-65 Field Jacket”と呼ばれています。第二次世界大戦(1939~1945)から朝鮮戦争(1950~53)において着用されてきた(※1)M-41M-43M-50M-51フィールドジャケットの後継として誕生したのが、今ではミリタリー・カジュアル(ミリカジ)アウター定番型とまでなった(※2)M-65 Field Jacket ODです。
Field Jacketという名前ではありますが、アメリカ軍装備品内では”Jacket”ではなく防寒用“Coat”という位置づけで、丈もも各々のサイズ毎にX-Short、Short、Regular、Longの4種類(⇒L,XLサイズにはX-Shortの設定は無し)。約40年以上にわたりアメリカ軍の現用モデルであり続けたM-65、1990年頃(1989年だったような)、軍納入完了されました。
※1 : 米陸軍が採用したフィールドジャケットの記念すべき第1号がM-41。一般的にはM-41と呼ばれていますが、正式名称は『ジャケットフィールドO.D.』
※2 : “~~~ OD”とは色の事で、Olive Drab(オリーブドラブ)。通常は黒と黄または茶色と緑の塗料を1:1で混合。生産国や生産時期によってこの比率に差があります。

M-43の洗練されたジャケットスタイルとM-51の画期的なライナー統合システム、これら2つのアウターの長所から生まれた名品…と言っても過言ではないM-65、もちろん両者と似ている点が多いのですが大きく変わった部分もあります。それは何と言ってもまず、その“素材”の変化にあったと思います。M-51が綿100%という素材に対して、M-65では“ナイロン”という当時では新素材のものを混紡した”綿×ナイロン(コットン・ナイロン)”構成を取っていたんですね。ナイロンの特徴である速乾性耐久性、綿の特徴である保温性吸湿性。こういった機能性が、ベトナム戦争中(1959~75)に米軍等が悩まされた東南アジアならではの天候”スコール”…特に南ベトナム高地で降ったスコール後の寒さから兵士の身を守っていたと言われています。
さて、この辺りでたぶん読むのを止めてらっしゃる方がほとんどだと思います…もうちょっと続きます(笑)
ここから少々マニアックですよ…その他の仕様にまつわる話としては、前身頃に付く両胸両腰4つのポケットのスナップ釦がすべて生地の裏地に縫い込まれていること。これにより金属部が本体の表面に露出しないので、金属部が装備品に触れ音を立てたり、傷が付かないようになっています。またその他にも、フロント部分はファスナーとスナップボタンのダブルクローズ。1971年頃までのM-65初期納入分には、ファスナーにアルミが用いられていたんですが、柔らかい金属であるアルミは耐久性の面や酸化すると開閉しづらくなるという問題が浮上し、中期以降はほとんどのモデルで真鍮製のものが採用されました…ブラス・ジッパー=(※3)M-65 Field Jacket 3rd Model。真鍮(ブラス)とは黄銅の事で、銅(Cu) と亜鉛(Zn) の合金、亜鉛が20%以上のものを黄銅(真鍮)と呼んでいます。ただ、真鍮も酸化に強いとは言え海軍や海兵隊など塩害を受けやすい環境での作業により腐食は避けられず(鈴を添加した耐海水性ネーバル黄銅=”海軍黄銅”の開発)、加えて更なる軽量化を計るため1985年頃からのモデルにはプラスティック製のものが採用されることが多くなりました…(※4)M-65 Field Jacket 4th Model。ちなみに黄銅(真鍮)は日本で仏具や多くの金管楽器などに使われています。
※3 : 1stモデルに関してはショルダーループがなく不評であったため1967年にショルダーループ付きのものが登場。これがM-65 Field Jacket 2nd Model。あの有名な映画”taxi driver”でR.デニーロが着用していたものになりますね。
※4 : 4thモデルではフロントはブラス(真鍮)、襟裏のジッパーにはプラスティックを採用。

後少しですんで頑張っていきましょう。その他の変更点としては、腰廻りのドローコードの外付けが内側に変更、衿がシャツ衿から”立ち襟(スタンド・カラー)”になり、また序盤で少し書いたんですが、裏地が取付けられ二重の構造となったため若干保温性が向上したという事などが挙げられます。 このように様々な状況・天候・環境で要求される兵士の”シーン別ニーズ”に上手く対応し続けてきた事が、軍装備品として永く愛用された理由の1つだと思います。

いかがでしたでしょうか。いつものブログと違ってグググッと”モノ”に近づいた内容でお送りしました。っというか、これすべて読んでくれた方…”私、感謝の気持で一杯です!!!”

では…まとめに入ります。少し長くなりましたが、歴史あるモノ(長く愛され続けられているモノ)には、ちゃんとした明確な商品改良/Update理由(事象…軍装備品的に)があるって事ですよね。特にこのM-65に関しては私の大好きなアウターデザインの1つでして、知れば知るほどその着用気分も好テンションになるっていう訳です(笑)

ではでは、今回はかなり張り切り過ぎたので次回の&B Azabu Diaryはソフトな内容で行きます、お楽しみ(笑)

※これまでの&B Azabu Diaryはこちらからご覧いただけます!!

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