お客様らしい洋服をご提供すること。

相変わらずバタバタと飛び回っていたので、しばらくぶりのブログ更新になってしまいました(汗)。でもその間、竹本センパイがファブリックについて熱く語ってくれています!麻布テーラーでは心臓部分となるテキスタイル、ご注文の参考にしていただければ幸いです。

さて、熱く語るといえば、恒例の麻布テーラーの「2015 SPRING&SUMMERカタログ」が完成しました。麻布テーラーは、ご存知のとおりオーダー商品をメインにしていますが、シーズン毎にMD(コレクション)があり、カタログも製作するというスタイルをとっています。

カタログは、商品紹介だけではなく、社長命令により自ら登場して今シーズンの麻布テーラーのコレクションテーマについても語っております(苦笑)。

そして、興味深いのがこの「AZABU ROW#3」というコラムです。

「自分らしく生きたい」

これはほぼ全ての人の願いだと思います。しかし、自分らしく生きるとい云うのは本当に難しいことだと思います。生まれた時には自我が無かった赤ちゃんも、年月を重ね、少しずつ主張し始めます。自分らしさは自分だけではなく、親、家族、友人、先生、地域、国家、その他自分を取り巻く全てのものに影響されると思いますが、一方持って生まれたものにも大きく作用されると思います。小学生、中学生と成長するにつれ少しずつ自分の好きなもの、興味のあるもの、また、自分の得意、不得意が見えてくるものです。そして、種々の欲求が生まれ、一方いろいろ勉強、努力をして自分の考え方も少しずつ固まり人間形成がなされていくと思います。そんな中で“自分らしさ”と云うものを身につけていくのです。軽く言えば“自分らしく”ですが、突き詰めると“哲学”になるのでしょうか。

我々麻布テーラーは皆様の自分らしさを“洋服”という分野で何とかお手伝いしたいと願っています。我々の願いはあくまで“お客様らしい”洋服をご提供することです。それは何でもお作りしますというのではなく、丁度建築家が施主の希望を聞きながらにプロフェショナルとして美術バランス、耐久性、機能性、法的基準等のアイデアや情報を提供するのと同じです、これが我々の作り手としての少し気恥ずかしい哲学で、お客様の洋服に対する哲学の一助になれば本望であると思っています。

お客様はもちろんのこと、麻布テーラーで同じく働く仲間にも読んでいただきたい麻布テーラーの哲学であります。

しかし、まだまだお客様らしい“洋服”をご提供するお手伝いが出来ていない部分も多くあります。皆様に信頼していただける麻布テーラーになれるように、我々も日々勉強して成長していかなければならないとも思っております。

ちなみに、このコラムの著者は誰だと思いますか??私ではありません。「S²」というサインが書いてありますが。。。冒頭に書いた、○○命令で自ら登場して今シーズンの。。。あの○○です。バレバレですね。また、怒られます(笑)。

最後に、現在発売中の「MEN’S EX 5月号」で、イタリアの名門生地メーカーREDA(レダ)社のSuper150’S「マイヨール」を使用した麻布テーラーのスーツを私が語っております。これも、お客様らしい洋服をご提案するための情報提供のひとつでもあります。興味のある方は、是非ご覧くださいませ。

合わせて読みたい記事

老舗サルトリア「A.カラチェニ」と麻布??

HEAVEN TWO(ヘヴントゥ)#2

ネクタイ1本にかけるこだわり。