Master Tailor

マスターテーラー 。

そのキャリアは数十年を数え、その感性は未だ翳りを見せません。

若手スタッフにとっては大先輩に相当するお歴々であります。

左：池田MT(新宿SOUTH)　　右：秋枝MT(銀座7th)

その存在は年配のお客様や本物志向のお客様のご利用に際しても経験豊富な販売員が接遇することで安心と信頼をご提供できる、そのことに重きを置いていると思われがちです。

しかし実際の現場においてマスターテーラーが何よりも凄いのは20代30代のお客様のご支持が本当に多いということです。マスターテーラーのファンがいらっしゃると言っても過言ではありません。

思いますに、自分の父親ほどに年の離れた販売員がこんなに一生懸命に説明や採寸をしてくれるんだという一種の感動をお客様が覚えてくださるからでしょう。またお客様の周囲に装いの手本となるオトナが不在であり、図らずもマスターテーラーがその役割を補完しているといった側面もあるでしょう。

例えば「オジサンのスーツ」という言葉からはどのようなスーツ姿が思い浮かぶでしょう。残念なことにこと服飾においては「オジサンぽい」という言葉がもっぱら否定の意味合いを含んで用いられています。 また一方で「オトナのスーツ」という言葉からはどのようなスーツ姿が思い浮かぶでしょう。そこには自己・他者への配慮ができているかといった明確な差があるはずです。このことからもオジサン≠オトナであり、装うことに対する自覚と理解なくしてオジサンはオトナになれないことが分かります。

スタイルとは単に外見ではなく人間の中身が如実に現れたものです。それゆえ一般の方よりも装いに意識を払って年齢を重ねたマスターテーラーが若いお客様にとって魅力的に映るのも理解できます。年齢や経験を上手に重ねなければ出せない味のある着こなしや雰囲気といったものは確かにありますからね。 そしてこれからもその体現者であり続けることがマスターテーラーの重要な役割であると私は期待を込めて思っております。

魁!!麻埜塾　　私も門下生であります押忍！　　

これからもまだまだ勉強させていただきます！

Tsuyoshi Noma