英国生地?イタリア生地?
麻布テーラー銀座six店のブログをご覧いただき、ありがとうございます
スタッフの宮林と申します
本日は、スーツ生地でよく聞く英国生地、イタリア生地っていったい何が違うのか?
その辺りを、私なりに書かせていただきます
宜しくお願い致します
目次
・WILLIAM LAYCOCK (ウィリアム・レイコック)
・MARLING & EVANS (マーリン・アンド・エヴァンス)
ウールの歴史
高級ウールで有名なのが、メリノウールです。メリノ種はスペインで誕生した、衣料用として優れた羊です。肌触りが良く、吸湿速乾性に優れ、保温性、天然の抗菌防臭機能があります。メリノ種は世界中の産地へ伝わり、南アフリカ・メリノ、オーストラリア・メリノと広がっていきました。手工業時代は、北イタリアなどで生産され、王族が着る高級品でしたが、イギリスの産業革命から一般に広がっていきます。
英国生地の魅力
英国生地、イタリア生地で分けるのは最近は微妙かなとも思います。イタリアで織られた英国生地風のものもありますので。ただ、ざっくり特徴を書かせて下さい。
英国生地は、2本の糸を1本に撚り合わせた双糸というものを、縦方向、横方向に使っているものをイメージ出来ます。そうすると、しっかりした生地に仕上がり、堅めな生地って感じになります。シワの回復力に優れて、永くお召しいただくのにオススメです。
色柄は、クラシックな王道の柄や渋い色味が多です。英国の雰囲気があるストライプやチェックはオススメです。
イタリア生地の魅力
先にも書かせていただきましたが、「イタリア生地はこういうもの」って分けれるものではありません。私なりに、大まかに特徴を書かせて頂いてます。
イタリア生地は一本の糸単糸を使用している織られるものをイメージします。そうすると肌触りが滑らかな、柔らかい生地に仕上がります。
光沢のある生地が多く、発色が綺麗な色っぽい生地が多い印象です。遊び心のある柄や素材の組み合わせ、糸のデザインも凝っているなと感じます。
英国バンチブックのご紹介
・Martin Sons&Co (マーチンソン) SUIT(税込)¥110,000~ ※画像のブックの価格です
1859年にイギリスのハダースフィールドで創業した名門毛織物メーカーです。代表手的な生地はフレスコが有名です。フレスコというのは強めに撚った太めの糸で、ざっくり織った生地です。肌触りはサラっていうよりザラって感じです。シワに物凄く強くて大変オススメな生地です。私自身着用している生地です。
・LASSIERE MILLS (ラッシャーミルズ) SUIT(税込)¥110,000~ ※画像のブックの価格です
生地メーカーとしては若くて1949年、イギリスのハダースフィールドに設立されました。英国の物づくりにイタリアの感性を取り入れた感じというイメージです。細い高級ウールを使用して、他のカシミヤやシルク、モヘアなどと織り合わせた生地が魅力的です。ゴルフの4大タイトルの一つ、マスターズのグリーンジャケットを提供しているメーカーです。
・WILLIAM LAYCOCK (ウィリアム・レイコック) SUIT(税込)¥77,000~ ※画像のブックの価格です
1835年創業の老舗英国生地メーカーです。編集されているコレクションも渋いですね。英国生地って感じがしてオシャレだなと思います。カーキっぽいグレーのヘリンボーンカッコイイです。
・MARLING & EVANS (マーリン・アンド・エヴァンス) SUIT(税込)¥99,000~ ※画像のブックの価格です
1782年創業の英国生地メーカーです。糸から、生地へ織り上げ、最後の仕上げ工程まで、一貫生産体制のメーカーとして設立されました。 19世紀にフランネルで有名になり、1920年代にはロールスロイスが厚手フランネル素材を車の内装に使用しました。フランネルをはじめとした英国ならではの生地が中心のコレクションを展開しています。また「UNDYED」の生地染色をせず、英国羊毛の天然カラーで化学物質を使用せずに仕上げています。生産工場も無駄を無くし、環境への負荷を考慮しています。洋服でご飯を食べてるいる身としては、こういうのは嬉しいです。
・SPENCE BRYSON (スペンス・ブライソン) SUIT(税込)¥99,000~ ※画像のブックの価格です
1891年創業英国王室御用達のアイリッシュリネン・高級リネンのメーカーです。実はアイリッシュリネンを名乗ることが出来るのは、1928年に設立された「アイリッシュ・リネン・ギルド」と呼ばれる協会メンバーのメーカーのみです。世界一と言われる光沢と肌触りを生み出す、 アイルランドの伝統、技術は協会の努力により守られているんですね。
イタリアバンチブックのご紹介
・MARLANE (マルラーネ) SUIT(税込)¥77,000~ ※画像のブックの価格です
1952年創業の、私が個人的に好きなマルゾットグループに属する高級生地メーカーです。イタリア生地らしい美しい光沢とソフト感が特長的です。繊細な肌触りですが、耐久性も優れているので普段使いのスーツとしてご紹介しています。
・ANGELICO (アンジェリコ) SUIT(税込)¥77,000~ ※画像のブックの価格です
1950年のイタリアに創業以来、糸から、織り上げ、染色、仕上げを自社で一貫生産しています。収録されているのは、ウールコットンのシアサッカー。クラシックな生地をイタリアらしいキレイな発色で仕上げています。一貫生産って作る側も楽しそうです。
オススメ生地をピックアップ
まずは、マーチンソンからブルーの無地です。発色の潔さが魅力的でした。
ラッシャーミルズからは、グレー無地のモヘア混。ラグジュアリー感良い感じです。
ウィリアム・レイコックからは、カーキのヘリンボーン。画像だと色がいまいち表現出来てないので、是非店頭でチェックして下さい。
マリエバからは、モカっぽい色のグレンチェック。クラシックですが今っぽい。
マルラーネからは、無地の三色。全部欲しいです。
最後に、当店はレディースも取扱いがありますので、レディースのコーディネート。
アンジェリコのシアサッカーのグレンチェックジャケットに、スペンス・ブライソンのリネンパンツ。
ワイドのシルエットでお仕立てはいかがでしょうか?
レディースとお伝えしつつ、私自身作りたいです。
それでは、お読みいただき誠にありがとうございます。
まだ夏のご旅行にもギリギリ間に合いますので是非そちらもご検討下さいませ。
ご来店心よりお待ちしております。
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