生地の産地について
銀座six店のブログをご覧いただきありがとうございます。
スタッフの宮林と申します
シャツフェアが開催中です!
是非、お早目にお検討下さいませ
さて、本日は生地の産地について書かせていただきます
目次
生地の産地に適したところ
織物産地は集中しています。日本の毛織物(ウール)では尾州が有名です。
ウール以外にも、倉敷のデニム、三河の木綿、絹ですと西陣織など、色々あります。
倉敷のデニムは、丈夫な学生服を作っていた技術がデニムとマッチしたなど、産地のヒストリーは面白いものがあります。そういった歴史もありますが、土地が産地に適しているというのも大事な事です。適した土地とはすなわち、綺麗で冷たい水が豊富なところです。
日本の生地産地
ウール生地の国内産地で有名なのは、【尾州】です。
愛知県一宮市、津島市、稲沢市、江南市、岐阜県羽島市など、愛知県尾張西部から岐阜県西濃が尾州と呼ばれる生地産地です。
この地域で糸から生地の仕上げまでを、それぞれの専門工場が請け負っていいます。
ウールの産地では、イタリアの【ビエラ】、英国の【ハダースフィールド】が有名です。それらと合わせて世界三大毛織物産地として尾州は高い評価を受けています。
尾州の歴史は古く、1200~1300年前から布を作られていた痕跡が遺跡から見つかっています。
豊かな木曽三川と恵まれた風土が繊維産業に適していた為と考えられます。
植物も育ちやすい為、桑の葉をエサとするカイコも育てやすいです。植物繊維の麻、綿とカイコから作られる絹の産地として歴史を重ねてきました。
明治時代になると、天災の為、綿の生産が困難になると、海外から安い綿も入ってくるようになりました。そこで、羊毛に着手します。当時は輸入品の品質まで仕上げるのが難しかったようですが、第一次世界大戦がはじまり、輸入品がストップ。
軍服としての毛織物の需要も高まり、尾州は毛織物産地として急成長をしました。
尾州で織られた生地です
英国生地産地
英国のウール生地産地で聖地と言われるのが【ハダースフィールド】です。
コルネ川の豊かな軟水に恵まれたハダースフィールドでは、テーラー向けの紳士服地の産地として歴史が古いです。英国生地だからといって、硬いしっかりした生地とは限らず、現在は柔らかい生地も生産されています。それでも織柄や、渋い色、潔いスーツ生地って感じが魅力かなとも思います。
ハダースフィールドの老舗、Savile Clifford(サヴィル・クリフォード)の生地です
イタリア生地産地
世界三大毛織物産地は、【ハダースフィールド】【尾州】そして、イタリアの【ビエラ】です。
イタリア北部のアルプス山脈のふもとに位置し、アルプスの豊かな湧き水があるので繊維産業に適している地域です。英国や日本との違いとしては、糸から一貫して生産している企業が多い事だと思います。有名な企業にCANONICO(カノニコ)社がありますが、カノニコ社はオートラリアに自社牧場があり原毛の生産から行っています。糸から作る事で、感度に優れたオリジナル性の高い生地を仕上げる事が出来ます。糸や原毛から染めて、織り上げると三次元な色彩の生地が出来上がりますし、生地にしてから染める事で、ムラの無いスッキリした染め上がりの生地が出来ます。
カノニコの生地です
カノニコのバンチブックです
尾州で織られた生地のご紹介
こちらのシリーズは【CRYSTAL】クリスタルというシリーズです
春夏のシリーズには収録されていなかったので、前シーズンの秋冬ブックからご紹介いたします
【SUSTAINABLE WOOLLEN TWEED】 wool61% POLYESTER25% NYLON13% ACRYLIC1%
良い色をしています。丈夫で使いやすいジャケット単品にもお薦めの生地です。
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