突然?フォーマルウェアについて考える!

先週も沢山のお客様にご来店いただき誠にありがとうございます。現在開催中のオーダーコートフェアも残り数日となりましたが、過去最高のご注文をいただいております。本当にありがとうございました。ということで、今回はこの沢山のご注文のいただいたコートの最新の着こなしについて語ろうと思ったのですが、予定を大きく変更してフォーマルウェアについてです。その理由はと申しますと、私事で恐縮なのですが、先週末に祖母が亡くなり新潟に帰省しておりました。その時、フォーマルウェアについて色々と考えることがありましたので忘れない内にというワガママ変更です。

またまた私事ですが、すこしばかりお付き合いください。

約10年前に祖父も亡くなったのですが、MDになりたてで仕事の心配をしてくれた母が、なかば事後報告のような状態で葬儀に出席することができませんでした。それを10年間とても後悔しており、いくつか重要な案件があったのですが、今回は慶弔休みをいただきました。祖父はいつも仕立ての良いスーツにパナマハットを被り、仕事で海外に頻繁に行っていた(当時では稀)憧れのダンディ。祖母は美味しい食べ物が大好きな優しいひと。結局のところ2人に私はモロに影響を受けています(笑)。それで、お洒落だった祖母と最後のお別れをするので、どのようなフォーマルスタイルで葬儀に出席しようか悩んだというわけです。

まず、悩んだのがポケットチーフです。

某有名メンズファッション誌では、葬儀ではポケットチーフを挿すのはマナー違反と書かれていたことを覚えていました。しかし、チャールズ皇太子がダイアナ妃の葬儀のときに、白のポケットチーフをTVスクエアホールドで挿していたことを急に思い出してしまったのです。チャールズ皇太子といえば洋装の世界基準ですからね。。。でも、世界基準に従うか日本独自のドレスコードに従うか?迷った訳です。

どうしたと思いますか?

お洒落だった2人に敬意を払い、白のポケットチーフをTVスクエアホールドで挿して出席しました。私らしい選択だったと思いますが、もちろん私だけでした(汗)。フォーマルウェアの世界基準と日本独自のドレスコードがこれ以外にも沢山あり、本来迷うはずのないプロの私でも悩むことが多いのです。

そして、世界基準のフォーマルウェアの着こなしも変わってきております。近世以降の衣服の歴史は、一言でいえば簡略化の歴史でした。しかし、服そのものが次第に合理化で簡潔なものに変わってきた一方で、簡略化の対極であるフォーマルウェアは消えることはありませんでした。しかし、21世紀へと様々なものが変わりつつある現在、フォーマルウェアの着こなしも変化してきています。麻布テーラーはクラシックなフォーマルウェアのコーディネーションに敬意を表しながらも、21世紀のフォーマルウェアについても常に考えております。

麻布テーラーには“Azabu Blacks”というフォーマルレーベルがあるのは皆様ご存知ですか?デパートのフォーマル売り場も縮小傾向、大型スーツ専門店は日本独自の黒略礼服のオンパレード、レンタル店は割高、セレクトショップも種類とサイズが限られているということもあってか、麻布テーラーではこの“Azabu Blacks”のご注文が年々増えてきております。麻布テーラーは、最新のフォーマルスタイルだけではなく、私が悩んだドレスコードに関しても、店舗スタッフは全てアドバイスが出来るようになっておりますので、フォーマルウェアは是非、麻布テーラーにご相談ください!

このような冊子も店頭で配布もしております。

綿谷画伯の書き下ろしイラストもあるとても解りやすい内容にしております。

HPでも閲覧できますので参考にしてください。

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