ベストセラーネクタイ。

新幹線で大阪に向かっています。店頭は秋冬物に変わっていますが、日中はまだ暑いので、気分だけは秋を意識したベージュのコットンスーツスタイルにしました。シーズンの変わり目は、コットンスーツは便利です。夏はポロシャツやTシャツをインしてスポーティに着ますが、この時期はタイドアップしてドレッシーに着ます。

ちなみに、このネクタイは数年前に購入した麻布テーラーのオリジナルです。なぜ、本日はこれをセレクトしたかというと、これから大阪でこの生地を生産してもらっているイタリアのサプライヤーとの会食があるからです。同僚には気を遣いませんが、お取引様だけは気を遣います(笑)。

さて、今回のお題は私のブログで何回もご紹介している、このオリジナルネクタイです。麻布テーラーのネクタイコレクションの中でも、毎シーズン約3,000本を完売するベストセラー商品になります。

イタリアの上質なシルク産地として知られるコモ湖畔に本拠を構える、コモでは最大のシルク生産企業の1つであるCANEPA(カネパ)に毎シーズン出向き、私がコレクションしています。そこに依頼して生産してもらった生地を日本に輸入して、日本の某優良ネクタイ縫製工場で仕上げたネクタイです。

CANEPAといってもネクタイブランドではなく、あくまでシルク生産企業なので表に名前が出ることはありませんが、誰もが憧れる有名ブランドのネクタイ生地やチーフ、ストールなどの生地生産を数多くしています。オフィスの壁には、このようにアーカイブコレクションが展示してあり、様々なデザイナーさんがこのような資料を参考にコレクションを組んでいきます。

このようなデザインソースが豊富なのはもちろんですが、それらのデザインを可能にする糸の豊富さが日本では真似できません。特に経糸(たていと)は、日本では効率を重視して、一般的には黒と白しかありません。秋冬は黒、春夏は白といった感じで使い分けながら緯糸(よこいと)で色柄を出しています。しかし、ここでは色経糸(いろたていと)が豊富にあります。簡単に説明すると、経糸(たていと)を黒で緯糸(よこいと)を紺の生地は純粋な紺色にはなりませんが、経糸(たていと)を紺で緯糸(よこいと)も紺の生地は綺麗な深みのある紺色にはなります。とても小さなことですが、ネクタイに仕上がった時に差が出ます。また、近年のトレンドであるメランジもメランジ糸を自社で作っています。日本はメランジ糸を購入する機屋さんが多いようですが、霜降り糸の2本の配色の妙がデザインに大きく差が出ます。

店頭で値札を見ないで、¥10,000前後のネクタイをイメージして手にとってください。それが¥6,000+税という値札が付いていたら、CANEPAで生産した生地を使用したオリジナルネクタイです。ちなみに、¥10,000を超えるインポートネクタイも取り扱っておりますので、間違っても私のせいにしないでください(笑)。

麻布テーラー、麻布テーラースクエア、&B麻布テーラー、&C麻布テーラー、麻布ザカスタムシャツの全店で展開しております。毎シーズン、早いもの勝ちの人気商品なので、早めのご購入をお奨めいたします!

最後に、大阪での会食の模様はこんな感じでした。

洋食Katsuiさん、とても美味しかったです!社長ご馳走様でした (笑)。

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