ダッフルコートを考える。
急に真冬並みの寒さになりました。ウール系のコートは、まだクローゼットから出していなかったので、改めて冬コートのワードローブを見てみました。毎シーズン買い足しているのに、なぜか代わり映えがしません(苦笑)。チェスターコート、トレンチコート、ピーコートにダッフルコート。。。やはり、オーバーコートは歴史的背景からしても、ミリタリーから派生しているものが多いので、デザイン的にも機能的にも完成されているものだから仕方ありません。新しさを感じるには、サイジングと色柄、素材による変化ぐらいの差になるのでしょう。
ちなみに、代わり映えのしないコートクローゼットで、久しぶりに着てみようと思ったのがダッフルコートでした。そんな時、英国王室御用達のサヴィル ロウの某テーラーブランドを担当していた時に学んだダッフルコートの薀蓄を思い出しました。
「ダッフル」は、ベルギーのアントワープ近郊の町の名前に由来。ダッフルという町で作られたコートではなく、ファスチアン織という綾織の丈夫な厚手の毛織物の産地で、防寒性に優れたこの生地がダッフルの愛称で呼ばれるようになり、そのダッフル生地で作ったコートだから、ダッフルコートという説。
ちなみにこのダッフルコートは、防寒性の高さから漁師たちの間で着られていたので、船の網を繋ぎ止めるための留め木でトグルが出来ていたという説も聞いたことがあります。
その後、第二次世界大戦の時にイギリス海軍で採用され、軍用放出品で広く普及したようです。でも、普及に大きく貢献したのは、モンティの愛称で知られるイギリス陸軍元帥バーナード・モンゴメリーが愛用していたことに由来した、「Gloverall(グローバーオール)」のクラシックモデル「MONTY(モンティ)」ではないでしょうか。
もちろん、私のクローゼットの中にもモンティがあります。でも、着てみると今の気分と何かが違う。。。今の気分のダッフルコート??今シーズンから展開したイギリスのマンチェスターに本拠を構える「HARNOLD BROOK(アーノルドブルック)」がありました!
1940年に高級テーラーからスタートして、新しい文化が生まれた1960年代のスウィンギングロンドンの時代から特別な素材や色、サヴィル ロウ仕込みのテーラリングで見せるフィット感など、ディテールをアップデートしながらその長い歴史を今日まで継承している老舗ブランドです。
近年はモノづくりの確かさだけではなく、トレンドを踏まえたデザインでイタリアを中心に人気が出て、世界の有名セレクトショップでも取り扱われています。
という背景があり、私もミラノのWHITEでオーダーしていました。
トレンドのバイカラ―ダッフル!
トレンドのタータンチェックダッフル!!
トレンドのカモフラージュダッフル!!!
全てコンパクトなサイズ、モダンな色柄は、まさに今の気分です!私の代わり映えのしないコートクローゼットがいよいよ変化が訪れます(笑)。
ちなみに、R&BLUESブリーゼブリーゼ店、麻布テーラーSQUARE二子玉川店・梅田店・福岡店で好評発売中です!