オーダー タイムレスコートって何?
ミラノから帰国早々、昨日は大阪市内の某会場で中部・関西・九州地区の全スタッフを対象とした2017年春夏シーズンの研修会を行いました。ピッティウォモで2017-2018年の秋冬製品をバイイングした後、先日まで2018年春夏シーズンのテキスタイルを見ていたので、頭の中を整理しながら話すことが大変でした。洋服屋ならではのシーズンボケ中ですが、時差ボケ中でもあるのですから(汗)。
さて、外はまだまだ寒いですが、店頭は春夏シーズン真最中です。特に我々がメインに扱うオーダー商品は、ご注文いただいてからお渡しするまでの納期を考えているので、一般的な既製品店舗に比べて約2か月早いご提案になります。
そして、現在ご提案しているオーダー商品は、新企画「タイムレスコート」です!発売中のメンズEX 3月号でもご紹介いただいていることもあって、早くも沢山のご注文をいただいております。
そもそも、スプリングコートは知っているけどタイムレスコートなんて聞いたことありませんよね?それはそのはず、麻布テーラーが考えたネーミングいや社長が考えたネーミングなので知らなくて当然です(笑)。タイムレスコートとは?
春専用のイメージが強いスプリングコートは、実は着用期間が長い優れもの。単なる春先の防寒具としてではなくジャケットやブルゾン感覚でファションアイテムとしてもっと活用したいという気運が高まっている注目アイテムです。麻布テーラーは、このスプリングコートを春だけではくタイムレスに着用できるライトコートととらえオーダーシステムを導入しました。
既製品とオーダー品を両方企画している私の特性なのか、便利なスプリングコートにいくつか不満を感じていました。まず、サイズです。既製品のスプリングコートもバイイングをしていますが総じてフィット感が少なく感じます。理由は冬コートに比べて長い期間着用するので、インナーに着るボリュームが大きく変化することだと思います。極端に言えば、スリーピーススーツからTシャツにインナーが変わるみたいな感じです。それなのに、冬と春は素材だけが変化してサイズスペックが同じといったブランドは多いです。
もうひとつ、素材です。スプリングコートいえばコットンやナイロンといったカジュアルな素材が一般的です。オフでの着回しがしやすい反面、フォーマルなシーンには不適合な場合も多い気がします。そんな不満を解消するために、開発したのがタイムレスコートです。
ステンカラーとスポルベリーノの2種類のデザインでウールやリネンなどのジャケット素材で仕立てる、タイムレスコート。スプリングコートでもウインターコートでもないタイムレスコート。春から秋まで3シーズン着用できるだけではなく、時代を超えて着用できる完成されたデザイン。パーソナルオーダーでしか実現しないフィット感がプラスされた究極のコート、それがタイムレスコートです。
最後にタイムレスに締め切りがなってくれればと願うのは、私の溜まった仕事。週末は休日返上で、ピッティウォモの出張報告書も書かなければ、週明けの会議の資料も。。。これだけは、新企画開発で改善できる問題ではありません(笑)。