今、絶対推しの生地教えます!#2
先週の土曜日は、麻布テーラーがオフィシャルスーツサプライヤーをしている浦和レッドダイヤモンズのVIWE BOX観戦に麻布テーラーのお取引様をご招待させていただきました。
2011年8月に契約をしてから、私もオフィシャルスーツのスタリングテーマを毎回考えてプレゼンテーションするのですが、鍛え抜かれた選手のおかげで毎回格好良く評判も上々と聞いています。
私のブログは同業関係者の方も多数見ていただいているようで、「上月さんのブログは、影響力が高いから仕事に支障が出るので顔出しはNGで!」でと言われる方が数名いましたので、今回は記念写真を自粛。。。取引先には私のブログは人気がありません(苦笑)。
さて、このようなお取引先様のご協力によって、誕生した企画をご紹介いたします。毎シーズン好評をいただいている!?麻布テーラーのディレクターとして今シーズンに皆様におすすめしたい生地を数回にわたってご紹介する「今、絶対推しの生地教えます!」をお送りします。第2回目は麻布テーラー別注のジャケット生地「FERMO FOSSATTI」です。
その時々の時代性を積極的に取り入れたジャケット素材の編集バンチブック「THE JACKET SELECTION」に入っている、フェルモフォサッティ社のシェットランドウールのジャケット生地。これ凄いんです!
1871年にイタリアのコモでファブリックメーカーとして創業したフェルモ フォサッティ。イタリアでは最も古く、ヨーロッパでも三番目に古い歴史を持つネクタイ機屋です。現存する世界最古のシャトル織機を用いた、シェットランドウールのグレナディン織りのネクタイは、著名ラグジュアリーブランドも虜にする同社の代名詞的存在です。スコットランドの北にある、シェットランド諸島に生息する羊からとれるウールをシャトル織機で織り上げたネクタイ生地を、麻布テーラーは贅沢にもジャケット用に別注しました。タテ糸ウール100%、ヨコ糸シェトランドウールとウール100%の引き合わせ。ヨコ糸をシェトランドウール100%にしてしまうと、風合いが硬くなってしまうのでアレンジしました。
同素材のネクタイ生地は、細かい傷が出ないように、整理加工をしており、絶妙な風合いに仕上げました。織り組織としては、バスケット織りになっており、バーズアイ風な独特な色目で、同素材のネクタイを合わせれば、伝統的な素材と革新的なコーディネートの麻布テイストが完成します。
ネクタイ生地をジャケット生地にしてしまう発想はどこから生まれたのか?上月が考えたのか?!正直言うと、元ネタがありました。フォサッティの敏腕スタッフの彼が自分用にネクタイ同素材のシェットランドウールジャケットを着ていて格好良かったので、参考にさせていただきました(笑)。
アイディアをくれたお返しに、オーナーのオットさんに麻布テーラーオリジナルのスーツファブリックを使用したパピヨン&ポケットスクエアをプレゼント。オットさんの代名詞のパピヨンスタイルでご機嫌です(笑)。