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今、絶対推しの生地教えます!#MEN‘S EX& MEN‘S CLUB編。

上月 剛

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本日は、MEN‘S EX10月号で私がリコメンドしたスーツ生地をおさらいです。毎シーズン好評をいただいている!?麻布テーラーのディレクターとして今シーズンに皆様におすすめしたい生地を数回にわたってご紹介する「今、絶対推しの生地教えます!」の第4回目はMARLANE(マルラーネ)「1440」です。

 

今回の生地談義は、フリーに話すのではなくMEN‘S EXさんから質問をいただき、それに答える形で生地を選ぶような形式でした。その質問から今回選んだのが「人とは違う一着を作りたいのですが。」というテーマです。

 

この質問は正直悩みました。マニアックすぎる生地は麻布テーラーらしくないので、ビジネスシーンに馴染む普通さ、トレンドを踏まえた普通ではないものの融合をテーマに選んだのがこれでした。人とは違う1着

スーツにするとこのようなイメージです。

1952年創業の高級生地メーカー、マルラーネ。1440とは1日を分換算した1440分を意味して、1日着ていてもノンストレスでシワが付きにくいところから名づけられた高品質・多機能をもとに作られたクオリティです。その1440に着目して、ビンテージ感のあるムリネ(メランジ)のバーズアイをネイビー・グレー・ブラウンの3色で別注しました。SUPER120’Sの高品質天然ウール素材、英国伝統柄のバーズアイでありながら、ストレッチ・防シワ・撥水・防汚という革新的な機能性を併せ持つ服地はまさに麻布テイストだと自信をもっていえます。異なる色糸を撚り合わせた糸で織ることで、表情に深みのあるムリネは、トラベルシーンに合わせた様々な着こなしにもマッチします。「一見すると人と同じに見えて、分かる人にだけ人と違うことが分かる。」これが私の答えでした。

 

そして、MEN‘S CLUBさんから、最新号の11月号でトレンドとして機能性スーツ生地についての取材の申し込みがありお答えしたのも、このマルラーネ1440でした。

私は、ミラノで開催されるファッション素材見本市である「ミラノウニカ」とメンズ世界最大のプレタポルテ見本市の「ピッティウオモ」を毎シーズン訪れていて感じる大きな流れのひとつは「機能性」であると思います。数十年前のイデアビエラ(イタリア北西部にある世界有数の紳士服地のテキスタイル産地であるビエラ地区ブランドブース)では、機能素材はファショナブルではないという風潮があり、機能素材を扱うブランドは非常に少なかったと思います。しかし、スピード時代の現代においては、国内外の移動もスムーズになり、移動に伴う持ち物もミニマイズするのが当たり前になっています。そのなると、限られたスーツでしわになりにくく、メンテナンスもイージーな「機能性」、1着のスーツでもジャケット使いやパンツ使いするなどの着回し力という「汎用性」がビジネスウエアでは外せない流れになりました。そのような背景からラグジュアリーファブリックメーカーも競って、天然素材をベースにしながら機能性という付加価値を付けた素材が増えてきています。麻布テーラーは、そのような素材をベースにしながら、素材を活かす仕立てでデザインの開発、着回しコーディネートまで、知性と品格と同時に多様性や機能性という衣料に最も大事な要素を付け加えていながらファショナブルなスーツを目指しています。

 

と取材にはお答えしました。MEN‘S EXさんだけではなく、 MEN‘S CLUBさんにも。今回も八方美人のような登場で申し訳ありません(苦笑)。

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