上月のきづき#麻布テーラー別注ドーメル

上月のきづき#麻布テーラー別注ドーメル

昨日発売したMEN‘S EXで、麻布テーラー別注生地について私が語らせていただいております。

紙面のテーマは、「美しきクラフツマンシップ」。モノのクオリティを語るうえで、これまで度々使われてきた「クラフツマンシップ」という言葉。今、その意味が変わりつつある。産業の進歩により、単に高品質なモノならいくらでもある時代。その中でクラフツマンシップとは、我々の“心”を満たすエッセンスになっているのだ。熟練の技を持つ人の手によって作られたものは、みな美しい。その美しさに囲まれた暮らしは、本当に豊かで贅沢だ。そう、クラフツマンシップはもはや、ラグジュアリーと同義なのである。幾度となく耳にしているのに、改めて新鮮なこの言葉。その価値を、今こそ改めて考えてみようではないか。(紙面抜粋)

MEN‘S EXらしいテーマですが、麻布テーラーをディレクションしている1人である私も共感するところがあります。麻布テーラーが目指しているのは、「お客様と作り上げるパーソナリラグジュアリーウェア」なんです。その人の個性やライフスタイルを反映する服であれば、人の心を満たすエッセンスにもなる!

私のブログにしては、冒頭から真面目になりすぎました。これからは、いつもの調子に戻します(苦笑)。 今回のブログテーマは、紙面でも私がリコメンドしている、今シーズンのおすすめしたい生地「麻布テーラー別注、PATAGONIA WOOL (パタゴニアウール)」です。生地語りも合わせてご覧ください!

ドーメルを代表するモヘア服地トニックは聞いたことがありますか?この生地が完成した際にジン・トニックで祝杯を上げたところから命名されたことは世界的に有名なエピソードとして知られていますが、これはオーダー服業界だけのマニアックなうんちく(苦笑)。このトニックは1957年に発表され、現在でも30%モヘア使用の<TONIKⓇ2000>、そして90%モヘアを使用した<NEW TONIKⓇ>と形をかえながらも展開しているまさにドーメルのシンボル的ロングセラー服地です。<パタゴニアウール>はオリジナル<TONIKⓇ>の風合いをパタゴニアウールのみで織り上げた新トニック生地になります。


アンデス山脈から拭き下ろす強い風と灼熱の暑さの自然環境にある南アメリカ大陸のアルゼンチンとチリに跨るパタゴニア地域で良質なパタゴニアウールは産出されます。パタゴ二アウールはクリンプが多く、強く膨らみがあり、服地に仕上げると通気性、保湿性、そして伸縮性を併せ持ち合わせます。毎年限られた量の原料の刈り上げとなり希少性高い原料です。
 
要するに①パタゴニア産ウールを使用した②ドーメルトニックの風合いで③超強撚糸使用による防シワ性があり④平織組織、超強撚糸による優れた通気性もあり⑤通気性とナチュラルストレッチによる快適性もある、MEN‘S EX目線でも「日常に寄り添うラグジュアリー、美しきクラフツマンシップ」な素材なのです!
 
今回別注したグレーとネイビーのグレンプレイドは、一見すると主張が強くも見えますが、ドライタッチな素材のおかげで、スーツに仕立てると意外に落ち着いた表情に変わります。グレーのアクセントカラーのブラウンを拾って、ビンテージ調のやや主張の強いⅤゾーンにしてみました。全て柄のコーデですが、無地のように合わせられるので、手持ちのシャツやネクタイで楽しめると思います。
 
最後にMEN‘S EXさんには、何度も登場させていただいておりますが、左は今回、右は2018年の掲載写真。5年しか経過していないのに、かなり老けました(汗)。まだ、50歳なのに57歳ぐらいだと思っていたと最近ある方に言われました。。。。その時は、必ず、オブラートにつつんで、貫禄があると言い方で(苦笑)。

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