ドレスとカジュアルの違い
前回のZegna Loopが大好評で早くも完売してしまったこともあり、
※グレーは2/23時点でまだ数着分ございます
これはマズいと本日も新作ジャケットを。
Tallia di Delfino #25121
ここ数シーズン私も親しんでいるイタリアの名門ブランドです。
出来栄えがコチラ。
適度に艶やかで上質なリネンとウールだからこそ、パキパキにせず少ぉ~し気怠く着崩すのが色気のキモかなと。
ちなみに「リネン(麻)が入っているので○○なんですよぉ~」なんて私を含めほぼ全員が多分言ったことがあって、私を含むほぼ全員が
「でも、シワになりやすいんでしょ~う?」って言われた経験があると思うくらい春夏(最近ではクラシック回帰+シーズンレス傾向でどんどん秋冬でも工夫された素材で親しまれてますが)の定番素材なんですが、超簡潔なメリットは「丈夫」で「涼しい」こと。
懸念されがちなのが前述の「シワ」。
ただ私はこれすらもメリットとして捉え、そう伝える努力をしています。
だって(って言葉はあまり好きじゃないんですが)思い浮かべてみて下さい、「カジュアル素材」の「カジュアル服」を。
Tシャツやらパーカーやらジーンズやら短パンやら色々ありますが、それらを折り目正しくピシッと着てたら表現古いですけど私も含め大体の方が「大根役者感」プンプンになるんじゃないかなって思います(「敢えて」それを楽しむならさておき)。
あれらって全て体に馴染んだ証(≒シワ)があってこそカッコ良く似合ってくれるアイテムですよね?
もちろんシワ「クチャ」ではいけませんが。
Gジャン(デニムジャケット)がもっとわかりやすいですかね。
あれって着倒してこそ小慣れて似合ってくる代物の代表格ですけど、新品でパキパキに糊付けされたGジャンをオシャレに着こなすのって相当難易度高いですからね!
だから古着の方が人気があるんですよ、最初からカッコ良くて着やすいから(ヴィンテージ云々から来る価値のお話は割愛します)。
そのミソが「シワ」と、着たからこそ出せる平面的ではない「立体感」にあるわけです。
要するにドレス(スーツ)は折り目正しくピシッとあるべきですが、カジュアルは「シワ」こそが似合わせの要素、だと思うんです。
だから現に、仕上がりたてほやほやよりも1~2回着てシワや着癖(きぐせ)の付いた状態の方が絶対お顔になじんでしっくりカッコ良く決まりますよ。
熱弁長くなりましたがどうかシワを嫌わずに味方につけてオフカジュアルを楽しみましょう!
閑話休題。
Tie ¥13,200- Chief ¥3,850- Denim Shirts ¥19,800-
継続して大きな千鳥格子は大人気ですね。
私も秋冬シーズンには散々着倒してましたが、今春も色んなラグジュアリーブランドで採用されているのをこれでもかって程目に致します。
大きい柄は着ていて気分が楽しいですね、単純に。
袖口はイタリアンカントリーチック(そんなジャンル聞いたことありませんが)に?
ナットボタン(¥2,750-)を重ね式の本切羽(¥3,300-)で。
こちらも伊国風袖付けマニカ・カミーチャ(シャツ袖仕様)。
この袖付けもある種の「カッコイイ」シワです。
内蔵する芯地を一切省いてカジュアルライクな軽量化を試みて着心地も上々にしつつも、大見返しの仕立て(¥3,300-)によりペラペラでチープなみすぼらしい印象とはなりません。
くどいようですが、その芯地を省くこともある種の「シワ創り」≒「カジュアル化」とも言えます。
「スーツジャケットとカジュアルジャケットって何が違うの?」という疑問も沢山頂いておりますし今後も尽きることは無いでしょうけど、色々要素がある中でこの芯地やパッドを省いて体に馴染ませる仕立てこそが見えにくくも大きな違いではないでしょうか。
こうすることでチノパンやジーンズ、延いてはスニーカーとの相性もグッと増してきます。
芯地が入ってるとピシィーっとしますからね。
こんな感じで。
カジュアルであれども着丈はいつもより少し長めにマークしてサイドベンツで大人っぽいクラシックさを演出させるのが最近の傾向。
グレーやブラウンのスラックスでビジネスライクな装いも素敵ですが、個人的には麻素材特有のシワ感を活かしてデニムシャツや白パンでオフも抜かりなく楽しんで頂きたい生地、仕様です。
ちなみにこのコーデは銀座エリアの某お兄さんをモチーフにして私が組みました。
手前味噌(?)ですがお気に入りです。
さて、誰でしょ~か?
ではまた!