2014-2015 Autumn & Winter Fabric Trend

今シーズンもヨーロッパ素材展開催に季節がやってきました。ミラノ・ウニカでは麻布テーラーで多く扱われるファブリック・メーカーを中心にセレクトします。

全体的な印象はやはりヴィンテージ感が強く、特にその傾向が顕著表れていたのがジャケットとコート素材。日本ではまだそれほど見かけないですが2014AWにはおそらく露出が増えると思われる素材が、「ブークレ」これはブークレ・ヤーンという糸で織られた素材で、2本の梳毛と太さの乱雑な毛糸のような糸の構成される装飾糸で編み物の毛糸によく見られるものです。この糸によって非常に表情豊かなミックス感が生まれリッチな雰囲気が高まります。

ミラノの店頭にも多く露出されていました。写真では素材感までよくわかりませんが、フランスの高級メゾンもよく使われるリッチな感じの素材です。そして、もう一つ注目すべき傾向はコーデュロイのバリエーションです。ブリティッシュテイストが主流のため、ツィード系のコーディネイトに最も相性の良いファブリックだからだと思います。

こんなヴィンテージ感たっぷりの組織やオーバーペン入りチェックなどに注目しました。この特徴的なコーデュロイはジャケット狙いですが、細畝のエレガントなカラーのコーデュロイはタウンスーツとして今シーズンから注目されています。(写真右側)

今年の秋冬も傾向のフランネル、ドネガル、ハリス・ツィードなども引き続き人気の様ですが前出の2クォリティは特に印象的で冬素材のバリエーションの豊富さで、来秋冬(2014-2015秋冬)が楽しみです。また前出のブークレ、コーデュロイの様なボルドー・カラーも昨シーズンから引き続き特徴的で特にジャケット地での露出が多くなっていました。

皆様、今シーズンもツィード系やチェック柄、ブレザーファブリックまでジャケット素材は豊富に品揃えしています。ビジカジ(ビジネス・カジュアル)という汎用性のあるスタイルが定着してきた昨今、ジャケット&スラックスのルックスを楽しむ素材がますます充実してきましたので注目してみて下さい。

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