正しいスラックス穿いていますか?#1

正しいスラックス穿いていますか?#1

前代未聞の10連休というゴールデンウィークも終わりました。私の場合は、日常が旅をしているような生活なので、休みぐらいは家でゆっくりするスタイルを数年続けています。家族もそれに巻き込まれ、子供が小さい時は迷惑がられていましたが、最近はほっとかれています(汗)。

 

そんなゴールデンウィーク前に出張から帰る新幹線のホーム。この麻布テーラーのガーメントバッグですが、可愛いと評判です。たまに、新幹線内で同じガーメントバッグを持った人に会うのですが、お互い静かなアイコンタクトを取りながら気まずくなることはありますが(苦笑)。

その帰りに「頂き物ですが新幹線の中でビールのつまみにしてください!」と、からすみのスライスをプレスの篠塚くんからもらいました。

魚卵系は控えるように注意されている体なのですが、からすみは私の大好物。イタリアでは、ボッタルガと言われ、イタリアで初めてボッタルガのスパゲティを食べた時に、こんな美味しいスパゲティが世の中にあるのか!と感動を覚えて以来、イタリアでは必ず食べる大好物。身内では私のボッタルガ好きが浸透しているので、ボスまで「上月さんはボッタルガのスパゲティでしょ。」と私がリクエストしなくても注文してくれます(笑)。

 

ボッタルガは、ボラ(イタリア語でムッジネ)の卵巣から作られたのもと、マグロ(イタリア語でトンノ)のものとがあります。ボラのボッタルガで色は琥珀色をしていて、マグロのボッタルガはボラのものに比べて赤っぽい茶色をしています。圧倒的にボラの方が美味しいです!自分でこのブログを書いているだけで、食べたくなってきました。来月は、またピッティウオモでイタリア出張が控えています。また、ボスにご馳走してもらいます(笑)。

 

さて、ピッティウオモといえば、大きな変化が少ないといわれているドレスウエアで、近年最も変化したアイテムがスラックスではないでしょうか。良く耳にするドレスウエアのカジュアル化の反動で誕生したクラシック回帰が理由ですとか。。。なんのこっちゃ分かりにくいですが、要するに「股上の浅いスーパースリムシルエット」⇒「スリムシルエットはキープしながら意匠としてプリーツ入りが登場」⇒「適度な股上の深さと、適度なゆとりのシルエット、そしてそのシルエットを生み出す意匠としてプリーツ入りが登場」というスラックスのシルエットとデザインがシーズン毎にトレンドとして変化が見られていることです。

クールビズがスタートしてパンツがシャツと共に主役になるシーズン。今回はスラックスをテーマの数回にわたりお届けします。

 

先ずは「スラックスの基本のき。」から。スラックスで最も重要なのはお尻です。意外かも知れませんが、我々がオーダー採寸をする時にヒップをフィットさせてからウエストや股上、渡り幅、膝幅、すそ幅、最後はレングスと調整するのです。

 

パンツの丈も重要です。本来であれば1クッションが基本ですが、最近は細身のシルエットが多くあるので裾幅が細い場合はハーフクッションがおすすめです。細かく言えば、合わせるシューズによってクッションが変わるので、お客様の用途に合わせて決定するのが望ましいと思います。

 

裾口の仕上げについてです。良く聞かれるのは、裾口をシングルとダブルどちらにするかという点です。フォーマルウェアではシングルに決められているように、シングルはフォーマル、ダブルはややカジュアルな意味合いを持っています。我々がおすすめしているのは、スーツといえどもダブル仕上げです。ダブルの重さでキレイにシルエットが見える利点からです。

 

脚線美を作るのがパンツの脇線部分です。パンツの脇線が脚にきれいに沿っている状態がベストです。脇線がよれていたり、生地に畝が出ていたりすると、エレガントではありません。

 

こんな「スラックスの基本のき。」を書きましたので、こちちも参考にしてください。

 

また、注目のプリーツの入れ方にも意味合いがあります。イタリアではアウトプリーツが多い中、レギュラープリーツといわれるインプリーツはイギリス的な正統ディテールとされています。サイドアジャスターが付いて、ベルトループがないディテールはフォーマル仕様。本来の意匠としての意味合いを含めてパーソナルにご提案するのが麻布テーラーです。

ビジネスに使える王道のウールの1プリーツスラックスはもちろんのこと、英国クラシックな装いに合わせる2プリーツベルトレス、休日にも映えるR&BLUESのデニム素材のプリーツスラックスまで、装いの主役となるスラックをパーソナルにご提案します。

 

最後は昨年の夏にミラノで撮った2ショット。私に10数年前にボッタルガのスパゲティを教えてくれた井上センパイ。この時の私のコットンパンツも麻布テーラーで仕立てたプリーツ入りです。今年はもう少しゆったりとしたシルエットが気分なので、ピッティに合わせてオーダー中です。

そして、本日のウチの木村くんは、私が手掛けた麻布テーラー別注のDickies US874をブレザーに合わせています。プリーツ入りと同じく、このような適度にゆとりがありながらすっきりしたシルエットのノープリーツのパンツも注目されています。ワークパンツの名作中の名作として世界中で知られるディッキーズUS874に麻布テーラーがオリジナルで開発したテーラードで使用するコットンストレッチ素材(コットン98%ポリウレタン2%)に載せかえているので、木村くんのようなコーディネートも出来るのでおすすめですよ。

合わせて読みたい記事

ミラノウニカ2018♯1

食ベログ大阪編

スポーティASPESI×ドレッシーazabu tailor=ドレスM65