上月のきづき＃ロンドン

ロンドンも4年ぶりですが、ちょっとした驚きが3つありました。お店で20ポンド紙幣を出したら、「これは古い紙幣だから使えないよ！」聞いてないよ～！？ショッピングをして免税手続きを依頼したら、「ロンドンはもう免税措置（VAT）廃止になったよ！」聞いてないよ～！？ラーメン店で精算すると、「ラーメン１杯が￥2,500！」信じられないよ～！？EUを離脱してから、イギリスは大きな変化が訪れているようです(汗)。 変化と言えば、仕立服の聖地であるロンドンのサヴィル・ロウも新たな息吹が‼ドレイクスの移転やクロスサージョンなども出来て、少し若がえっているように感じました。

そして、伝統と革新の衝突により、素晴らしい生地を提供しているマーリング＆エヴァンス、整理工場のWTジョンソンも訪問して来ました。マーリング＆エヴァンスは、UNDYED BRITISH WOOL(英国羊毛を天然のカラーの糸で生産し、紡績は織りの工程に染料や化学物質は使用せず、仕上げ工程でも天然石鹸を使用)で麻布テーラーでも人気です！ もうすぐ始まる秋冬シーズンのコラボレーション企画のミーティングとファクトリー見学。ここでも、特別に来年秋冬シーズンの企画をいち早くプレゼンテーションをしてもらえました。

さらに、タッグを組む整理工場のWTジョンソンにも。最高峰のフィニッシングマシーンを使って素晴らしい風合いと光沢の生地に仕上げていいきます。縮絨といわれる高熱の蒸気を当て生地を縮ませ安定させる工程がありますが、通常は乾燥機で強制的に短時間乾燥させるのに対し、時間のかかる装置で自然乾燥に近い時間をかけて生地にストレスをかけずに乾燥させることで、生地が居心地の良い方向に戻り生地が安定し、ウール本来の柔らかさが生まれていくそうです。写真を出せませんが、イギリス中の高級生地ブランドが山積みでした！

やっぱり、変化をし続けないと伝統というブランドは守れないという事を、イギリスに来て改めて実感しました。このような貴重な体験をさせていただいている関係者各位に感謝し、麻布テーラーを愛していただけるお客様に感謝し、お洒落でカッコイイ麻布テーラーになれるように新たなご提案をし続けたいと思います。

とはいえ、ロンドンのラーメン1杯が2,500円の変化は辛いですよね～。ちなみに、ビールと餃子を合わせたら5,000円でした(苦笑)。