広島店

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のまブログ「日本各地の染め織り」

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今回の内容は私の旅の覚書です。

「絣の伝搬ルートを辿る」ことを主軸に“和装”生地の産地を中心に訪れています。

ではどうぞ。

 

〜本場奄美大島紬〜
商品の価値をお客様にお伝えできてこそ販売員

金井工芸

島に自生するテーチ木(車輪梅)から煮出したタンニン酸と泥田の中で酸化せずに保たれた土の鉄分が反応。煮出し液と泥田それぞれで繰り返し染めることで絹糸がより黒く艶めいていく。タンニン+鉄というとお歯黒や万年筆の黒インクを連想する。

木綿手拭の図案はハブの斑と車輪梅の花をイメージして。

 

〜精好仙臺平〜
追従性と復元力に優れた気品溢れる袴生地

仙台三越・藤崎本店

羽生くんと笑。仙台出身の彼が穿いているのが仙台平の袴。触れてみると確かに価格等級(31万~57万円)によって織香が異なる。縦にやや柔らかく横に堅すぎない張りがあるのが特徴。緯糸の密度が高いのだそう。人間国宝甲田綏郎氏の手掛けた袴の一昨年販売実績は三越日本橋本店で10着 仙台店で2着。

甲田氏の工房へは直接に加えて宮城県や地元取引先を介して工房取材見学を申し込むも、仙台平の製法は一子相伝門外不出とのことで叶わず。関係者でも滅多に入られないそうで残念。

 

~藍染の絞り~
作品の前から動けないなんて…。

日本民藝館

藍絞染の第一人者、片野元彦氏(1899-1975)の仕事展。
あまりの素晴らしさに一人泣きそうになるのを堪えたり笑みが溢れたり。感情が揺さぶられ過ぎて数刻は惚けたままに。

 

〜伊勢型紙〜
“用具”としての存在感

鈴鹿市伝統産業会館・伊勢型紙資料館

江戸小紋も京小紋も型紙自体はこちらの地域で作られる。引彫り職人の坂さん、錐彫り職人の宮原さんと。伊勢型紙保存会の後進育成の場も紹介していただく。制作過程や理論が見られて面白い。型紙には美濃和紙を柿渋に浸したものを用いる。私は印伝の印鑑ケースと合切袋を愛用しているため、革に漆を乗せる際にも伊勢型紙が使われていることを発見し嬉しくなってしまう。

私も見様見真似で暫し型紙彫り職人となる。

 

〜こぎん刺し〜
津軽農村部の暮らしにみる麻と綿

弘前工芸協会・弘前こぎん研究所

代表の成田さんと。江戸前期、ワタの北限は恐らく会津。古着以外の木綿着用を禁じられた(実質麻の着用を命じられた)津軽農村部で当時まだ貴重であった木綿糸が何故こぎん刺しに用いられ得たのか。周辺地域には北前船より寄せた木綿古布を緯糸として再利用する裂織があるとはいえ、私にはそれが謎だった。

貧しいのは農村部だけではないと仰る成田さんのお話の中に答えを見つける。これは衣服から日本人の暮らしと精神性を読み解く旅でもある。

 

上:鹿児島県 本場奄美大島紬協同組合 締め機(しめばた)
左:沖縄県 久米島紬事業協同組合 理事長 松元さんと
中:山形県 小松織物工房 伝統工芸士 小松さん夫妻と
右:新潟県 林宗平工房 居座機(いざりばた)

 

民俗学の現地調査と雑誌記者の取材旅行と着物屋さんの実地研修とを合わせた様な“密”な内容を100%趣味でやっています。生憎と今年はどちらにも伺えていませんが、落ち着きが戻りましたら次は福岡県の久留米絣を訪ねます。

 

 

着物を着るようになって良かったことのひとつに、浴衣の帯を綺麗に結べる様になったことが挙げられます。もうすぐ浴衣の季節。花火大会でも温泉旅館でも、帯締めが決まっていますと大変粋ですね。

 

↓↓洋服屋の販売員(私)が着物について思うことを書きました。
問わず語り「洋装と和装」

 

もちろん我々の本分はスーツ生地やシャツ生地です。こちらは秋冬服地見本の到着が間もなくですのでどうぞお楽しみに。Web予約が便利ですが、ご指名とあらば広島店にてお見立ていたしますのでお電話予約も併せてご利用くださいませ。

 

↓↓広島店ではトレーディングポストの靴も取り扱っています。
のまレビュー【靴・オリエンタル編】

↓↓生地や仕様など秋冬ものご注文のご参考に。
のまブログ 予算10万円で三つ揃い

 

野間剛

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