VITALE BARBERIS CANONICO

春夏物のバンチブックも出揃い、どのスーツをオーダーしようかと頭を悩める今日この頃ですが、ヨーロッパ出張に行く度に出来るだけイタリアや英国のミル（生地製造業者の事をこの業界ではこう呼びます）へ出向いてそのミルの服地が皆様に安心してお届けできるか、そのパフォーマンスを確認しに行く様にしております。今回は今シーズン春夏物の仕込みの真最中でした去年の9月の出張時に訪問したVITALE BARBERIS CANONICOのお話を少々。

イタリアの毛織物産業の中心地、ビエラ地区、小高い山の中腹に位置するカノニコ社はご存知の方も少なくはないと思いますが品質と価格のバランスが良く、コスト・パフォーマンスが素晴らしいミルです。　麻布テーラーにおいても数社の問屋を通じて皆様へお届けしています。

そのパフォーマンスの根本は紡績から仕上げまで自社で一環生産、品質管理も行き届いている事に他ありません。

厳選された不純物の少ない原毛の買い付け、ストックから染色からスタートします。日本手拭いの様なものは霜降りを作るためのトップ染め（原毛のムラ染め）です。これが紡績されて織り上げられ、皆さんご存知の霜降りグレーの服地が仕上がるのです。

撚糸工程から織り工程まで驚くほど綺麗に清掃されていて、その上織機には独自で考案されたというカバーがされ、織り工程で不純物の混入を防いでいました。私もこれを見るのは初めてで驚きです。カノニコの抜群の品質の良さを実感できる工場でした。

綺麗に手入れの行き届いた中庭でアジア地区営業担当のKarim(カリム)さんといろいろと意見交換をしたのも、もう半年以上前。本当に時間の経つのも早いものです。そろそろ来春夏の企画をスタートさせなくては・・・

2014SSのカノニコ提案のコレクションも抜群だったので仕事にも楽しく向き合えそうです。

そんなこんなで、今シーズンはカノニコ社本国で作成されたバンチブックの展開となりました。

ウール・モヘア、モヘア・ツイル、Super110’Sトロピカル、シャリ感のあるフレスコタイプ、ウール・リネンなどなど、バラエティーに富んだクォリティと100種以上の色柄が編集されています。シングル・スーツ価格￥70,350中心に展開です。今シーズンの2着の購入はVITALE BARBERIS CANONICOで決まりかなと・・・・

皆様も是非店頭にてご覧下さいませ！